演奏後記:ソロライヴ、元井美智子さん(箏)とのライヴ。9/23(日)は田中信正さん(pf)とのライヴ@雑司ヶ谷エルチョクロ

皆さん、こんにちは。
まずは演奏後記。

9/8は友人夫妻が経営するBagusというバーでヴァイオリンソロのライヴを行いました。

喜多直毅 Naoki Kita
2018年9月8日ヴァイオリンソロ@Bagus(高津)

録音したものを後で聴いていつも思うのですが、演奏中、自分がこれカッケー!と思ってやっていることって大して良くないのです。
技術を聴かせたり、得意技を連発すればするほどつまらない。
得意技を全部出し尽くして何も無くなったところから勝負が始まるのを感じます。
演奏中に『こんなの面白いのだろうか?』とか『こんなに単純で良いのだろうか?』と思ったところほど、後で録音を聴くと音楽的に聴こえたりします。

それとソロの即興をやるたびに今の音が次の音を連れてくるのを感じます。
もちろんキックオフは自分がしなければならないのですが、その音がまた次の音へと導く。
サッカーのドリブルや一人パスの様で面白い。
激しく速く弾くところがあったとしても、自然な展開の中にあるのでただの過激でアグレッシヴな演奏にならない。
一人でやる即興演奏がますます楽しくなってきました。

ソロのライヴ、次はまだ決まっていませんが是非お越し頂きたいと思います。

9/15は箏の元井美智子さんとのライヴでした。
会場は僕がいつもお世話になっている代々木の松本弦楽器。

violin:喜多直毅/koto:元井美智子
2018年9月15日
violin:喜多直毅/koto:元井美智子
中央右側:松本弦楽器の親方/左:弟子の井田君
打ち上げです。

元井さんの箏の弦はテンションを弱めに張ってあるそうで、それは僕のヴァイオリンも一緒。
ヴァイオリンも箏もテンションが弱めだと演奏は難しくなるのですが、しかし響きは豊かになり弾いた際の反応も早くなる。
ところが最近はこの二つの楽器、どちらもテンションを強めに張るのが主流になっているそうです。
そして弦も、手っ取り早く弾きやすく、音程も取りやすく、楽に綺麗な(と思える)音が出る様なものが使われているとのこと。
ってなわけで、僕も元井さんも弦の選択においても張力においてもマイノリティ。

しかし和楽器・洋楽器の違いはあれど、サウンドの相性はぴったり。
そして即興演奏におけるお互いの距離感も程よい。
その上、見つめている音楽もリンクしているところがあるので、とても充実した演奏となりました。

このデュオ、まだ決定ではありませんが、恐らく1/26(土)にまた松本弦楽器でライヴをしたいと思っています。
是非是非お越し下さい!

さて9/23に田中信正さん(pf)と雑司ヶ谷のエルチョクロでライヴを行います。
内容はまだ検討中ですが、名盤(自分で言う)”Contigo en La Distancia”の中から何曲か、そして新しいものもやろうと思っています。
”アルフォンシーナと海”、”チキリン・デ・バチン“、”Contigo en La Distancia”辺りは鉄板ですので、弾きたいと思っています。
前から二人のCDに対する問い合わせを多く頂いていました。
その度に売り切れだったりしたのですが、10枚だけ仕入れましたので持っていきます。
是非是非お買い求めください!

violin:喜多直毅/piano:田中信正
2017年12月24日
violin:喜多直毅/piano:田中信正クリスマスライヴにて
@雑司ヶ谷エルチョクロ 

魂のヴァイオリニスト喜多直毅と、比類なきピアニスト田中信正。
圧倒的な表現力で響き渡る春の旋律。

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   田中信正(ピアノ)
内容:ラテン音楽、etc.

日時:2018年9月23日(日)14:00開場 15:00開演
会場:雑司が谷TANGO BAR エル・チョクロ
   〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-2-8
   03-6912-5539

料金:ご予約¥3,500 当日¥3,800
予約・問合せ:エル・チョクロ
   03-6912-5539/info@el-choclo.com
   violin@nkita.net(喜多)

喜多直毅 / ヴァイオリン
国立音楽大学卒業後、渡英し作編曲を学ぶ。その後アルゼンチンにて タンゴヴァイオリン奏者のFernando Suarez Paz に師事。その後、鬼怒無月[gt]、常味裕司(oud)、翠川敬基(vc)らの グループに参加。2011年よりメインプロジェクトとして喜多直毅クアルテットを開始。出自であるタンゴと様々な音楽の融合によって生み出される独自の世界は、その深い精神性によって高い評価を得ている。黒田京子(pf)とのデュオではユニークな編曲による映画音楽等を演奏。即興演奏を中心とする齋藤徹(cb)の企画へも多数参加。舞踏家やアジア伝統音楽奏者とのコラボ、欧州での演奏活動も多い。
www.naoki-kita.com

田中信正 / ピアノ
4歳より電子オルガンをはじめ、16歳でクラシックピアノに転向。国立音楽大学作曲学科中退。クラシックピアノを小灘裕子、ジャズピアノを藤井英一、橋本一子、佐藤允彦 各氏に師事。1993年横濱ジャズプロムナード第一回コンペティションで、グランプリ及び個人賞ベストプレイヤー賞受賞。共演者と創り上げる自由で即興性に富んだ演奏活動は、JAZZのフォーマットばかりではなく多岐に渡る。 現在は、数多くのユニットのメンバー としてライブやレコーディングに参加している。オリジナルと独創的なアレンジによるソロピアノは、比類なき唯一無二の演奏として評価が高い。2014年より、超弩級ユニット「田中信正トリオ作戦失敗[落合原介b、橋本学ds]」を新たに始動、2015年11月CD「作戦失敗」を リリース。 
tnobumasa.net

『このアルバムに収録された喜多直毅と田中信正によるラテンアメリカの珠玉の名曲の演奏は、編曲を含め音楽的な独創性が破格の境地に達しているのだけれど、それはあくまで音楽の自然な流れと一体化しており、魂の奥底から湧き出てくる多彩な感情表現の深さこそが聴き手の心を直撃することだろう。』
text by 鈴木一哉(月刊ラティーナ2017年8月号掲載・“喜多直毅 x 田中信正 / Contigo en La Distancia ~遠く離れていても~”CDレビューより)

喜多直毅&田中信正CD『Contigo en La Distancia ~遠く離れていても~』


OTVA-0014 ¥2,500+税
好評発売中!
収録曲
01 Naufrágio ナウフラージオ(難船)
02 Olha Maria オーリャ マリア
03 Soledad 孤独(ソレダー)
04 Chorinho Pra Ele ショリーニョ プラ エレ
05 Chiquilín de Bachín チキリン デ バチン(バチンの少年)
06 O Voo da Mosca 蚊の飛行
07 Eu the amo エウ チ アモ(I love you)
08 Alfonsina y El Mar アルフォンシーナと海
09 Contigo en La Distancia 遠く離れていても

RME Premium Recordings(高品質ハイレゾ音源ダウンロード販売)
Ottava セレクトショップ(CD販売)


ということで、9/23は雑司ヶ谷エルチョクロでお目にかかれますように!
お待ちしています!


記事とは全然関係ないのですが、お客さんが台湾ラーメンを差し入れて下さいました!
名古屋と言えば味仙、味仙と言えばこのラーメン。
激辛で美味い!
このように辛いものを頂くことによってますます鍛えられていくのを感じます!

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