2019年9月23日月曜日

今週金曜日(9/27)は初顔合わせによる即興トリオ!!!

元井美智子(箏)喜多直毅(ヴァイオリン)西嶋徹(コントラバス)
左から:元井美智子(箏)喜多直毅(ヴァイオリン)西嶋徹(コントラバス)

即興演奏というものはやればやるほど奥の深いもの。
自分の身体や呼吸、その時の精神状態が如実に現れ、面白いと同時に恐ろしくもあります。

さて何のために即興演奏をするのか?
なぜ即興演奏でなければならないのか?

即興演奏でなければならないなんてことはありません。
僕も色々な音楽をやっていますが、弾いていて・聴いていて『これは素晴らしい』と思えるものには別次元の時間が流れている。
この緊迫感。
まるで音楽の誕生から死にまで立ち会うかのよう。
そしてその一生が人ごとではなく、自分のことのように感じられる。

その音楽は「綺麗、うっとり」とか「絆って大事」とか「死ぬほど愛してる」とかではなくて(それも良いのですが)、もう少し違うところにある。
そういう世俗的な感じではなく、“自然”みたいなものかなと思います。

美しい花を咲かせて見せてくれたり、美味しい水を岩の隙間から出してくれたり、美味しい野菜や果物を育ててくれる。
絶景と呼ぶべき晴らしい景色も自然が作ってくれたもの。
海の中の色とりどりの魚、姿の美しい鳥達を見ると自然がいかに素晴らしいデザイナーか分かるし、虫の擬態や共生関係について調べるとそのプログラムの見事さに言葉を失うほどです。
また海岸を黄昏色に染めて彼氏or彼女とのアバンチュールを演出してくれるのも自然。
土砂降りの雨を降らせて恋人に振られるシーンをより惨めに演出してくれるのも自然です。

それと同時に猛威をふるって多くの人を死なせてしまったりする。
津波とか台風とか地震とか。
「わぁ可愛い子グマ!」「プーさんみたい!」「ハチミツ食べるかな」も数ヶ月経つと、口の周りに鮮血を滴らせて登山客の臓物を貪っていたりするのです。
でもそれも自然の与えた本能だから仕方ありません。

人間の都合とか善悪とかを超えたところにあって、四季折々の美しさを見せたり、弱肉強食の営みを司ったりしているもの。
美しくて残酷、それが自然です。
しかし自然の側からすると、自分が美しいとも残酷とも思っていないのです。
というか『思う』こともないのです。

良い音楽を聴くと『美しい』とか『面白い』とかと同様に背筋がゾクゾクして『怖い』と思う。
それは人間がまだ裸で暮らしていた頃、自然に対して抱いていた畏怖に近いものかも知れません。
現代のように人間が自然と対立するものではなく、自然の中の一部だった頃の話です。

太古の昔、人類には自然に抗うすべもコントロールするすべもなかった。
しかし人間達は自然の恵みに感謝し、恐ろしい猛獣を神と崇めた。
黄泉の国をまだ信じていた。
原始的な宗教の始まり。
宗教儀式には音楽がつきものだった…。

この感覚を音楽に感じると何かが騒ぎ出します。
遺伝子でしょうか。
もちろん他のどんな音楽でも良いのですが、僕の中ではこの原始の記憶に一番肉薄できるのが即興演奏なのです。

金曜日に行う即興演奏のライヴは箏の元井美智子さん、コントラバスの西嶋徹さんとお届けします。
二人ともそれぞれバックグラウンドとなる音楽を大切にしつつ、なおかつ自由な感覚を持っていらっしゃいます。
これまで元井さん+喜多、西嶋さん+喜多のデュオで別々にライヴを行ってきましたが、今回は初のトリオ演奏。
デュオがトリオになるとガラッとそれぞれの演奏が変わったりしますので、ぜひ楽しみにお越しいただきたいと思います。

喜多直毅(ヴァイオリン)元井美智子(箏)
喜多直毅(ヴァイオリン)元井美智子(箏)

喜多直毅(ヴァイオリン)西嶋徹(コントラバス)
喜多直毅(ヴァイオリン)西嶋徹(コントラバス)

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   元井美智子(箏)
   西嶋徹(コントラバス)
内容:即興演奏、他

日時:2019年9月27日(金)19:00開場/19:30開演
会場:松本弦楽器(代々木)
   東京都渋谷区千駄ヶ谷5-28-10
   ドルミ第二御苑804号室
   03-3352-9892(場所の問い合わせのみ受け付け)
   
料金:予約3,500円/当日4,000円
ご予約・お問い合わせ:violin@nkita.net(喜多)
※12名様限定です。ご予約はお早めに!
※お申し込みの際は《代表者氏名》《人数》《連絡先電話番号》を必ずお書き下さい。
※19:30でメインエントランスの鍵が閉まります。遅刻にご注意下さい。

2019年9月20日金曜日

第二の人生・それはシンガーソングライター…。11/28は黒田京子さんとインエフで。

先日、音や金時で2回目のシンガーソングライターライヴを行いました。
ギターは加藤崇之さん。

喜多直毅シンガーソングライターライヴ with 加藤崇之

喜多直毅シンガーソングライターライヴ with 加藤崇之

喜多直毅シンガーソングライターライヴ with 加藤崇之

前回のいろいろな反省点を踏まえて臨んだライヴでしたが、まず音域をちゃんと設定したことでだいぶ歌いやすくなりました。
客席にはプロの歌手の方々もいらして、ちょっと緊張もしましたがとても楽しく歌うことが出来ました。

音や金時のママさんに勧められて歌い始めましたが、今はやりたかったことはこれだったかもと思えるくらいです。
第二の人生が始まったようにも感じています。
もちろんヴァイオリンも弾き続けていきますが、歌作りと歌うことにはまた別次元の強い動機を自覚しました。

自分の言葉と音楽が声でもって解放される。
それが嬉しくてたまりません。
人に何と言われようと確たる何かが腹の底にあって揺るがない。
なぜならそれは紛れも無い『自分自身』だからです。
強くても弱くても、綺麗でも醜くても『自分自身』。
カッコ良くても悪くても、それはどうしたって自分自身なのです。
歌には歌詞(言葉)があるからこそ、楽器の演奏よりもダイレクトに感じるものなのかも知れません。

そもそもなぜ歌を作り続けて来たのか?

別に発表する気持ちや機会がなくても、暇を見つけて歌を作り続けていました。
幸いにも機会に恵まれて、他の歌手の方達に命を吹き込んでもらえた曲もあります。
しかし僕の場合、〇〇について訴えたいから歌を作る、〇〇に望みを託して歌を作る、ということは全く無いのです。
人様に気に入ってもらえて歌って頂けたら嬉しいけれど、日の目を見ずとも構わないのです。

ただ浮かんだファンタジーや思いみたいなものに姿形を与えたくて作っているだけ。
そしてセロファンとセロファンを重ねるように、言葉とメロディから新しい色を作る。
それが歌作りの喜びです。
そう、まさに!
楽しいからやっているだけ。

そしてこの楽しさには強い必要性が含まれているのです。
別に誰にも歌われないなら(自分も歌わないなら)、歌なんか作る必要はないのです。
しかしやっぱり作らずにはいられない。
作らずにいると何かが死んでいく。
そんな思いさえ抱きながら、これまでひっそりと作り続けて来ました。
やらずにはいられないからやっている。

このようなソングライティングですが、二回人前で歌ってみて新しい疑問が生まれました。
それはこっそり作ってきた歌を人前で歌う意味についてです。
二回やってみてとても楽しかったのだから、もうそれで十分で、意味について考えなくても良いかも知れません。
でもライヴを重ねながらでも、このことについては考えてみたい。
とても大事なことだと思うからです。

もっと上手なプロの歌手に歌ってもらった方が良いんじゃないか?
下手な自分が歌う必要があるんだろうか?
それでもなぜ自分は歌いたいと思うんだろう?
歌が上手いって何だろう?
そもそも歌って何だろう?

いろいろな問いが派生的に生まれて来ます。
それを考えながら歩む第二の人生。
前途多難ですが、しかしますます楽しみになってきた!

このあいだの加藤さんとのライヴを終えて、とても楽しかったので早速二本もブッキングしてしまいました。
11月には黒田京子さんにピアノをお願いしました。
楽しみです!

出演:喜多直毅(歌・ヴァイオリン)
   黒田京子(ピアノ)
内容:喜多直毅オリジナルソング
日時:2019年11月28日(木)19:00開場/20:00開演
会場:インエフ(大泉学園)
   東京都練馬区東大泉3-4-19津田ビル3F
   03-3925-6967
料金:¥2,500+オーダー
ご予約&お問い合わせ:
   03-3925-6967
   in-f.sato@nifty.ne.jp

そして来年1月は再び加藤崇之さん(ギター)と音や金時で。

出演:喜多直毅(歌・ヴァイオリン)
   加藤崇之(ギター)
内容:喜多直毅オリジナルソング
日時:2020年1月30日(木)18:30開場/19:30開演
会場:音や金時(西荻窪)
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020
料金:¥2,500+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。

新人歌手です!!!
皆さま、どうぞ宜しくお願いします!

2019年9月14日土曜日

9/18来週水曜日はCoração Amoroso@雑司が谷エルチョクロ

Coração Amoroso:さがゆき(vo)喜多直毅(vln)田中信正(pf)
Coração Amoroso:さがゆき(vo)喜多直毅(vln)田中信正(pf)
2019年7月26日@雑司が谷エルチョクロ

さがゆきさん(vo)、田中信正さん(pf)とのユニット“Coração Amoroso”。
前回の演奏が思いの外面白く、2回目のライヴとなりました。
この三人ではブラジル音楽やラテン音楽のドロッとしたところをやっています。
日光が強い土地の日陰は闇が濃い。
そんな感じがする…。

昔、有名なイタリア映画『ひまわり』を見ていたら、最初のシーンに主人公のソフィア・ローレンがキッチンでパンを食べているシーンがありました。
その薄暗い台所が何故か今でもとても印象に残っています。
とても趣に満ちたシーンでした。

美と云うものは常に生活の実際から発達するもので、暗い部屋に住むことを余儀なくされたわれわれの先祖は、いつしか陰翳のうちに美を発見し、やがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った。
(谷崎潤一郎『陰翳礼讃』)

これは日本文化の中で暗がりや闇が美しいものとして尊ばれて来たことについての文章ですが、ヨーロッパにも別の形で息づいている美学だと思います。
かつて暗がりの美を大切にして来た日本人が、現代にあっては煌々と蛍光灯をつけて平気で暮らしていけるのが不思議。
昭和→平成→令和と、部屋や町からどんどん美しい暗がりが消え失せ、別な場所に闇が生じているのでしょうか。

さて前回は結構楽譜を見るのに必死(!)だったのですが、今回はもう少し余裕を持って演奏できたらと思います。
今の活動の中で、自分がセッションリーダーではないライヴの一つ。
貴重。
楽しみたいと思います。

出演:Coração Amoroso
   さがゆき(vo)
   喜多直毅(vln)
   田中信正(pf)
内容:ブラジル音楽&ラテン音楽

日時:2019年9月18日(水)18:30開場 19:30開演
会場:雑司が谷TANGO BAR エル・チョクロ
   〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-2-8
   03-6912-5539

料金:ご予約¥3,500 当日¥3,800 学生(〜29歳)¥2,000
予約・問合せ:エル・チョクロ
   03-6912-5539/info@el-choclo.com

2019年9月4日水曜日

今週金曜日(9/6)はシンガーソングライターライヴwith加藤崇之さん@西荻窪・音や金時

喜多直毅歌手デビューライヴwith加藤崇之(gt) 2019年5月8日@音や金時
喜多直毅歌手デビューライヴwith加藤崇之(gt)
2019年5月8日@音や金時

西荻窪のカレーが美味いライヴハウス・音や金時。
ここではずーっとウタウタというグループのメンバーとしてライヴをさせて頂いております。
ヴォーカルの松本泰子さん、ギターの長谷川友二さん、パーカッションの和田啓さん、そして僕。
四人が全員ソングライティングを行い、泰子さんが歌っています。

前から音金のママさんに『自分で作った歌を自分で歌ってみたらどうか?』と仕切りに勧められていたのですが、人並みはずれた歌唱力を理由に断り続けていました。
本当に人並外れているのです。
群を抜いています。
これはお金を頂いて人様にお聴かせ出来るレベルではない!と自己判断し、泰子さんが歌う歌を作るだけで十分楽しいから自分では歌わずとも良いと思っていました。

それに前から僕は自分の声が好きではありませんでした。
モサモサしている、古ぼけたリンゴのように。
歌うならイブ・モンタンのようでなければ!!!

しかしある日音金でのライヴの後、やっぱりママさんに勧められて、つい勢いで『やってみよう!』と言ってしまった。
しかもその場で日程も決定。
そしたらその後すぐに『加藤崇之さんにギターを頼んだからね』とメールが…。
あああ、加藤さんにギターを弾いてもらえるのは嬉しいけど良いのかなぁ…。

とは言え、一度引き受けたら断っていけません。
だいぶ緩くなりましたが、この業界にはそういう掟があるのです。
それに『やっぱりやめます』とは言いたくない。
なので早速加藤さんにリハーサルをお願いしました。

加藤さんのギターは素晴らしい。
美音、歌心。
しかし僕の歌は…。
音程は外れているし、発声は安定しないし、ビブラートもおかしい。

そんなこんなで迎えた第1回目のライヴ。
大勢のお客さんが来てくださり、それはそれで嬉しかったのですが、めちゃめちゃ緊張しました。
楽器を弾かずに人前に出て何かをすることがこんなに恥ずかしいとは。

それでも何とか歌い通した2ステージ。
久しぶりにとてつもない満足感を覚えたのは、難産の後の脳内快楽物質のせいでしょうか。
ここ数年の演奏活動の中でも最も楽しかったライヴの一つとなりました。
速攻で次回(9/6に行うライヴ)のブッキングもしました。

しかし反省点もいくつか。
まず僕の楽譜が見にくいということ。
『早く譜面書きが終わって楽になりたい』という思いだけで楽譜を作っているので、演奏する人にとってはとても読みづらい楽譜になってしまっているのです。
加藤さんにもそこは指摘され、今回は楽譜作成ソフトSibeliusを導入。
(バンドルソフト付きで12万円くらいした!!!なのにインストールもせず物入れの中に放置してありました。)
今回は説明書を見ながら14曲くらい楽譜を作りました。
一段は基本的に四分割し、コードもリハーサルマークも大きく。
それでもリハーサルで多数の間違いが見つかりました…。

それと1回目のライヴではどうもキーの設定がおかしく、声がちゃんと出なかった。
家でピアノを弾きながら歌ってみて丁度良かったキーなのに、ステージで歌うとやたら低く感じるのです。
客席には歌詞がハッキリと届いていなかったのかも知れない。
ということで、松本泰子さんに手伝っていただき、僕の音域に相応しいキーを決めました。
そしたら本来の僕の音域と前回の音域が五度も違っていたことが判明!(曲によってはもっと)
こりゃ歌いにくいはずだよ…。

ということで、以上2点を改善したので、第一回目よりは聴きやすくなるのでは?
そして加藤さんにとっては演奏しやすくなるのではないかと思います。

さて今回は新曲が一曲あります。
これは恐ろしく歌いにくい曲です。
コードも変わりまくり、しかもテンションノートがメロディに使われていて音程が取れません。
しかし挑戦します。
なぜかというと面白いことに気づいたからです。

実はこの曲はインストとして前から演奏していました。
『神保町夕間暮れ』という曲です。
原型はイギリス留学時代に浮かんだのです。
とは言え、英国調でも何でもなくて、タイトルの通り神保町の夕暮れ、昭和の学生街の黄昏を描いた作風です。

この原型が忘れられずにずっと頭の中にあって、実際に曲に仕立て上げて演奏をしてみた。
ところが何かが足りないのです。
こんなにずっと頭の中に鳴り続けているメロディなのに、何故ヴァイオリンで弾いてみても満足出来ないのか???

今回、歌詞をのせてみて分かりました。
この曲は歌詞を待っていたんだ!
弾く曲ではなく歌う曲だったのです。
先日、加藤さんとのリハーサルで歌ってみて、初めて納得できる仕上がりになりました。
これは下手だろうが間違おうが是非歌いたい。

加藤さんのギターも素晴らしく、サウダージ(郷愁・切なさ)の風がふんわりと吹いてくる。
まさにあの日・あの頃の神保町の夕暮れです。
大人になるって切なさや苦さの中に何とも言えない趣きを見出せるようになること。
もののあはれを知ること。

実はこの曲以外にも、十年以上頭の中にあったメロディを曲に仕立てて演奏しているものがあります。
しかし内心『何かが足りない』と思いながら弾いている。
こういう曲は案外歌詞を待っているメロディなのかも知れませんね。

良く男女を繋ぐ運命の赤い糸って喩えがあるでしょ?
そんな風にメロディと歌詞ってお互いに引き寄せ合っているのかも知れません。
それが出会って初めて『歌』になる。
もちろん独身のまま生きていくメロディも言葉もある。
しかしインストで弾いていて何かが足りないとか、何かを求めている気がする…、と言うときはメロディが言葉と出会いたくて仕方がない時なのでは?
面白い。

てな訳で、神保町の歌も歌ってみますので是非皆さんお越し下さい。
初めて作ったご当地ソングです。

出演:喜多直毅(歌・ヴァイオリン)
   加藤崇之(ギター)
内容:喜多直毅作詞作曲による歌の数々

日時:2019年9月6日(金)18:30開場/19:30開演
会場:音や金時(西荻窪)
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020

料金:¥2,500+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。