2018年8月26日日曜日

昨日はレオナルド・ブラーボさん(gt)とのライヴでした。

レオナルド・ブラーボ(ギター)喜多直毅(ヴァイオリン)
レオナルド・ブラーボ(ギター)喜多直毅(ヴァイオリン)
2018年8月25日@雑司ヶ谷エル・チョクロ

昨日はタンゴの殿堂とも言うべき雑司ヶ谷エル・チョクロにて、ギター奏者のレオナルド・ブラーボさんとライヴでした。
お陰様で満席となりました。
お越しの皆様、本当に有難うございました!
当日いらしたお客様でご入場頂けなかった方もいらしたそうで大変申し訳ありませんでした!

演奏内容は告知していた通り、ピアソラ多め。
やはりヴァイオリンとギターの演奏会といえば『タンゴの歴史(Histoire du Tango)』は外せません。
この曲は組曲になっていて第一楽章から第四楽章まで、タンゴの変遷を辿るようになっています。

* I. 売春宿 1900 - Bordel 1900
* II. カフェ 1930 - Café 1930
* III. ナイトクラブ 1960 - Nightclub 1960
* IV. 現代のコンサート - Concert d'aujourd'hui

普通は時代が新しくなっていく様に以上の順番で演奏されます。

しかし今回は音楽の雰囲気とつながりを考えて、ちょっと変わった順番でメドレーで演奏しました。
おかげでかなり長〜い一曲となりました。
時代の前後関係はそっちのけになってしまいましたが、一つの音楽ストーリーとしてはかなり面白いものが出来たと思います。

それとこれはタンゴの歴史の第三楽章を演奏する全ての人の悩みだと思うのですが、エンディングがとにかくダサいのです!!!
実に酷い。
しかし今回のデュオでは新しいエンディングを勝手に作って弾きました。
作曲家には申し訳ないですが、これでエンディング問題は解決しました。
めでたしめでたし。

それと他に『ブエノスアイレスの冬』『鮫』『レビラード』『忘却』など、ピアソラの代表曲を演奏しました。
ピアソラ以外は『ロス・マレアドス』『パロミータ・ブランカ』『ヌエべ・デ・フリオ』『ノクトゥルナ』等。
他にそれぞれのソロで『コモ・ドス・エストラーニョス』(喜多)、『最後のコーヒー』(ブラーボ)を演奏しました。

ブラーボさんの『最後のコーヒー』は実に実に素晴らしかった!
前に弾いた和音と次に弾いた和音の響きがどの様に溶け合うかまで考え抜かれた様なアレンジ。
その和音のレイヤーがまるで風に揺れる何枚ものカーテンの様であり、そこに美しい旋律が絶えず歌の様に流れている。
しかもブラーボさんの美音です。
これは堪らない!
まさに彼の真骨頂だと思いました。
お客さんからも大喝采でした。

それに引き換え僕のヴァイオリンソロ…。
当日の朝方まで作っていたのですが、ちっとも練習が出来ておらず本番ではまるで初見のような状態でした。
あ〜、悔しいし残念でたまりません。

しかしタンゴのヴァイオリン無伴奏ソロに関してはちょっと思うところがあります。
たまにタンゴの無伴奏ソロをやって下さいと言われることがあるのですが、どうもしっくり来ない。
原因はヴァイオリンの急所・弱点とも言うべき和音かなと思います。
もちろんヴァイオリンは和音が出せないわけではないのですが、重音やアルペジオで和音を感じさせつつメロディを弾くとちょっとしたロマン派的巨匠主義みたいになってしまうのです。
ヴァイオリンコンチェルトの無伴奏カデンツというか、華麗で技術を見せる感じになってしまう。
そうすればするほど何かが失われていく様な気がする。
僕はこれが余り好きではないのです。

ということで、今回の『コモ・ドス・エストラーニョス』では出来るだけそうならない様に作ってみたのですが、練習不足でち〜っとも原曲の良さが出せなかった。
実に悔しいです。
これはトライ&エラーしかありません。

さてさて『タンゴの歴史』、かつては頻繁に弾いていた曲で体にしっかり入っていた曲なのに、完全に忘れていて大ショックでした。
10年くらい弾いていないんだから仕方がないと言えばそうですが、思い出すのにとても時間がかかるようになっていた。
歳かな〜???

またブラーボさんも僕が弾くたびに違うことをやるので大変だったのではないかと思います。
『今日はまるで綱渡り状態(安全ネットなし)ですよ!』とブラーボさん。
しかし多少の“事故”はあったものの、良い意味でとても緊張感のあるステージになりました。
音楽が“今・ここ”で誕生していく、そんな演奏が出来たことをブラーボさんも僕も喜びました。
それが客席まで届いていたらと思います。

それと今回のライヴのために一曲だけギター編曲(ロス・マレアドス)をしたのですが、これも楽しかった。
もちろんブラーボさんのギターアレンジには遠く及びませんが、彼も『コンセプトが見える編曲ですね』と言って喜んでくれました。
ギターとヴァイオリンの二重奏という制限の多い楽器編成ほど、様々なことが試せる。
そしてイマジネーションを掻き立てられる。
ちょっとクセになりそうです。

ブラーボさんとの次回公演はまだ決まっていません。
でも出来るだけ間をおかずに実現できたらと思っています。
実はタンゴのあの名曲のアレンジをすでに始めており(まだ半分しかできていませんが)、早くリハーサルしてみたい。
それと『タンゴの歴史』ももっと弾き込んで、さらに自由度を増して、『何だか分からないけど凄い!』みたいに出来たら嬉しいです。
ということで決定したらお知らせ致しますので、是非是非お越しください!

喜多直毅(ヴァイオリン)レオナルド・ブラーボ(ギター)
喜多直毅(ヴァイオリン)レオナルド・ブラーボ(ギター)
2018年8月25日@雑司ヶ谷エル・チョクロ

2018年8月23日木曜日

明日は黒田京子さん(pf)とライヴ、明後日はレオナルド・ブラーボさん(gt)とライヴ

昨日は久しぶりに京谷弘司さん(バンドネオン)、淡路七穂子さん(ピアノ)とライヴでした。
このお二人との演奏ではいつも思うのですが、エネルギー量が半端ない!
でも普段あまり演奏しないような曲もプログラムに入っていて楽しかったです。
お客さんも喜んで下さいました。
ステージから客席の皆さんのお顔を見てそう思いました。
ご高齢の方が多かったのですが、案外この年代の方の方が元気が良かったり反応が良かったりします。


実はいわゆる『タンゴ』とされる音楽を演奏する時、どうしても普段の即興演奏や喜多クアルテットで出しているようなサウンドを入れたくなってしまう。
「今日はやめて下さい」と言われたこともある。
勿論そういう音を使わずに演奏することも楽しめます。
もともとはそうやって演奏してきたのだし、場面によっては普通の音色の方が説得力があったりするのです。

しかしタンゴに限らずですが、やっぱりたまに“はみ出して”しまう。
別に逸脱しなければならないとは思っていない。
それなのに何だかそうなってしまう。
これは仕方がありません。

演奏家によりますが僕の場合は音楽=生き方なので、逸脱や破綻の多い人生を歩んでいる以上、音楽がこうなってしまうのはどうしようもない。
逸脱していたら社会の中で損をすることの方が多い。
否、僕にとっては至極当然だったり自然なことが他者にとってはそう感じられず、結果一般的な目からすると逸脱となってしまうのかも知れません。

一方で人様の仕事に飛び道具とか色物的に入れられることも不本意に感じる。
そういう空気を察知して嫌になることがあります。
これに関連してノイズや特殊奏法を含む様々な音を出すことをサウンドのヴァラエティと捉えられず『何か変なことをやっている人』と嘲笑されることもある。
そうするとこちらは『何という保守!』『何という“永遠の音大生気分”!』と感じます。

音楽には時代が移り変わっても決して変わらないものがある。
しかし同時に進化・進歩・発展もあると思うのです(時に退化と見えることもある)。
温故知新も大事ですが、いつまでもルノアールやセザンヌばかり有難がっているようでは、日本は文化的にヨーロッパからどんどん引き離され、他のアジアの国々からも追い越されていくでしょう(もう追い越されている?)。
三大Bも好きですけれど、ずっとそこに留まって先へ進まないのは中学・高校の日本史の授業みたいです。
今はどうか分かりませんが、僕が中学生・高校生の頃は受験準備のために太平洋戦争→サンフランシスコ講和条約あたりで日本史が終わっちゃったのです。
現代史こそ大事で面白いのに!
まさに今日本や世界で起きている事に直結している。

ちょっと話が逸れました。

あれも嫌だこれも嫌だと状況を批判ばかりしていると、じゃあ一人で生きて行けって事になる。
しかしたまにはこんな僕でも愛してくれて、一緒に演奏しましょう・演奏しに来て下さいと誘ってくれる人がいる。
そう言う有難いお声がけには喜んでお応えするつもりでいます。
ところがそう言う方も少なくなってきました。
だから今では自分のやりたいことを自分でやるようにしています。
ガラパゴス状態。
逸脱のなれの果て。

かつて『普通にタンゴやっていれば良かったのに。そうすれば今頃は…。』と言われたり、『ポップスっぽいのをやったら?』と言われたこともあった。
大きなお世話だと思いました。

なぜ音楽を通して生き様や人間を見ないのか。
僕を見ろと言っているのではありません。
あなたのこと、あなたの隣り人のこと、社会という人間の集合体のことを言っています。
見えないのか、見ようとしないのか、または見ることを知らないのか。

一時期、体調を崩して活動を休止したことがあります。
それは活動休止に入る直前のライヴでした。
一人のお客さんが演奏後、僕の前で泣き崩れました。
その方にとって僕と別れるのが辛いのではなく、僕の演奏を聴けなくなることが辛かったからです。
『あぁ、こういうファンの方が一人でもいる限り音楽をやめるわけにはいかない』、そう思いました。

音楽よ、”ひとり”に届け!

以上、今日のモノローグ。


さて明日は大塚のGrecoでお馴染み・黒田京子さん(pf)とのデュオライヴです。
黒田さんとは7/7にめぐろパーシモンホールで行われたジャズワールドビート2018で演奏させて頂き、なかなか好評でしたよ!
今回もオリジナル、映画音楽、ヨーロッパの古いポピュラー音楽などをオリジナルアレンジと即興演奏を交えてお届けします。

喜多直毅&黒田京子デュオ
喜多直毅&黒田京子デュオ
2017年9月・某録音スペースにて

黒田さんも逸脱した人だと思います。
エレガントな逸脱ですね!

出演:喜多直毅(violin)
   黒田京子(piano)
内容:オリジナル、映画音楽、ヨーロッパの古いポピュラー音楽、etc.

日時:2018年8月24日(金)
   19:00開場/1st 20:00/2nd 21:20
会場:Greco(大塚)
   東京都豊島区北大塚1-34-18
   03-3916-9551

料金:3,600円(季節の一品付き)
   別途1ステージにつき1オーダーお願いいたします(2ステージ制、入れ替えなし)。
予約:こちらからお申込み下さい。
   
ちなみに明日のライヴの後は12月まで黒田さんとのデュオはありません!
ですので是非是非お出かけ下さい!


そして明後日はレオナルド・ブラーボさんとのデュオです!
会場は雑司が谷のエルチョクロ 。
今回はピアソラ中心、それと良く知られた古いタンゴも演奏する予定です。

喜多直毅(ヴァイオリン)レオナルド・ブラーボ(ギター)
喜多直毅(ヴァイオリン)レオナルド・ブラーボ(ギター)
2018年8月25日@雑司が谷TANGO BAR エル・チョクロ 

ブラーボさんとは約10年前に小松亮太さん(bn)・西嶋徹さん(cb)との四人で全国ツアーを行いました。
その後早川純さん(bn)・田中伸司さん(cb)と何度か演奏した後、長いブランクがありました。
このライヴはこちらからお願いしてブッキングしたもの。
快く引き受けてくれて本当に有難いです!

このライヴのためにYAMAHAの¥10,000のギターを買って一曲だけ編曲に取り組みましたので、その成果も聴いて頂けると嬉しいです。
またかつて竹内永和さん(gt)と一緒に演奏していたPalomita Blanca~白い小鳩~と言う曲も久しぶりに演奏いたします。
これもはるか昔僕がアレンジしたもの。
今弾くとどんなかなぁ…。

それと昔はよく弾いていたのに今は全然弾けなくなっている曲がありビックリ!
レコーディングもした曲なのにね〜。
と言うことで毎日練習しています…。

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   レオナルド・ブラーボ(ギター)
内容:アストル・ピアソラ作品、古典タンゴ、etc.

日時:2018年8月25日(土)14:00開場/15:00開演
会場:雑司が谷TANGO BAR エル・チョクロ
   〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-2-8
   03-6912-5539

料金:ご予約¥3,500 当日¥3,800
予約・問合せ:エル・チョクロ
   03-6912-5539/info@el-choclo.com
   violin@nkita.net(喜多)


てなわけで、明日・明後日とライヴが続きます。
皆さん、どうぞお誘い合わせの上お越し下さい!
ではでは、チャオ!

2018年8月13日月曜日

喜多直毅クアルテット2days終了!/次回公演は10/27,28@公園通りクラシックス

土曜日・日曜日の喜多直毅クアルテット『厳父』、無事終了いたしました!
お越しの皆様、どうも有難うございました!
お楽しみ頂けましたら幸いです。

2018年8月12日喜多直毅クアルテット『厳父』 violin:喜多直毅/bandoneon:北村聡 piano:三枝伸太郎/contrabass:田辺和弘 @公園通りクラシックス
2018年8月12日喜多直毅クアルテット『厳父』
violin:喜多直毅/bandoneon:北村聡
piano:三枝伸太郎/contrabass:田辺和弘
@公園通りクラシックス


violin:喜多直毅
2018年8月12日@公園通りクラシックス
リハーサル中

bandoneon:北村聡
2018年8月12日@公園通りクラシックス
リハーサル中

piano:三枝伸太郎
2018年8月12日@公園通りクラシックス
リハーサル中

contrabass:田辺和弘
2018年8月12日@公園通りクラシックス
リハーサル中

2018年8月12日喜多直毅クアルテット『厳父』リハーサル中
violin:喜多直毅/bandoneon:北村聡
piano:三枝伸太郎/contrabass:田辺和弘
@公園通りクラシックス


今回のセットリストです。

8/11
• 月と星のシンフォニー
• さすらい人
• 昭和
• ふるさと
• 轍
• 悲愴

8/12
• 鉄条網のテーマ
• 孤独
• 疾走歌
• 影絵遊び
• 燃える村
• 死人
• 厳父※新曲

実は今回の新曲の『厳父』はとてもとても難産でした…。

最初からコンセプトをしっかり決めて、構成を決めて、それによって小節数やBPMも自ずと決まり、あとは音を配置していく。
それがイギリス留学時代に習っていた先生の作曲法でした。
(スピード感に満ちたクールな作風で、僕は好きでした。)

こんなインテリジェンスな作曲が出来たら良いなぁと思うこともあるのですが、僕は本当に苦手。
行き当たりばったりで書きながら考えていくやり方。
根性型です。
書いては消し、書いては消しの繰り返し。
書きかけて途中で捨てた五線紙が床にたくさん散らばっていて文豪気分が味わえ、ちょっと嬉しい。

今回は『厳父』のイメージが自分の父親なのか、それとも一般的な厳父のイメージなのか、作曲途中で人物設定がボヤけてしまった。
そしてその厳しさも子を思うが故の愛に溢れた厳しさなのか、或いはただ冷徹なだけの厳しさなのか、そこも曖昧になってしまった。
更にキリスト教の『父なる神』も入って来てしまった。
旧約聖書の厳格な神であったり、新約聖書の『放蕩息子の喩え』に出てくる優しい父親だったり。
(エンディングはプチ・アーメン終止です。)

以上、作っているうちに色々な考えが浮かんで来て本当に困りました。

実は数年前コントラバス奏者の齋藤徹さんと初めてお会いして、1回目か2回目のライヴの後、徹さんに「直毅さんには父性を感じる」と言われたのです。
ご本人はもうお忘れかと思いますが、余りにも意外だったので僕は今でも憶えているのです。
自分の中の“父性”を探してみたのですが、う〜む、思い当たらない…。
(僕には子供はいません。)
ひょっとしたらお付き合いを続けているうちに、徹さんの中では僕の“父性”のイメージは無くなったかも知れません。

しかし自分の中にもし“父性”があるとしたら、そこを元に新曲を作れば良いのではないか?
否、今までと同じように作曲するだけで何か父性のようなものが自ずと曲に宿るのではないか?と思いました。
厳しくて重い曲が多いので、やっぱりそこに皆さん“父”のイメージを感じるのかも知れません。

とにかく厳父や父性のイメージではあれこれとっちらかった感がありますが、ぎりぎりリハーサルに作曲を間にあわせることが出来ました。
曲の根っこにあるものや性格はなかなか定まりませんでしたが、曲としてはまとまったので良かったです。

さて喜多直毅クアルテットは次回公演も決まっております。
開場・開演時間はいつもより1時間早いのでどうぞご注意下さい!

喜多直毅クアルテット2日連続公演~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~

・出演
 喜多直毅(作曲・ヴァイオリン)
 北村聡(バンドネオン)
 三枝伸太郎(ピアノ)
 田辺和弘(コントラバス)

・日時:2018年10月27日(土)、10月28日(日)※2日連続公演
    13時30分開場/14時開演
    ※27日、28日ではそれぞれ異なる曲目を演奏いたします。
・会場:公園通りクラシックス(渋谷)
    JR・東京メトロ・東急線・京王井の頭線渋谷駅下車徒歩8分
・入場料:どちらか1日分のご予約¥4,000
    2日連続予約¥7,000(10月27日のご来場時に¥4,000、翌10月28日に¥3,000を申し受けます)
    当日(両日とも)¥4,500
 
●2日連続予約は10月26日までにお願い致します
●10月27日に翌日10月28日のご予約を頂いた場合は¥4,000を申し受けます。
・メールでのお申し込み:violin@nkita.net(喜多)
 メールタイトルは「喜多クアルテット10月予約」、メール本文に「代表者氏名、人数、連絡先電話番号、予約日」を
 必ずご記入の上、お申し込みください。
・電話でのお申し込み  Tel:03-6310-8871(公園通りクラシックス)

ということで、次回10/27,28もお楽しみに!
公園通りクラシックスでまたお会いしましょう!

2018年8月12日喜多直毅クアルテット『厳父』リハーサル中
violin:喜多直毅/bandoneon:北村聡
piano:三枝伸太郎/contrabass:田辺和弘
@公園通りクラシックス

2018年8月3日金曜日

頭蓋骨の中の溶鉱炉、黒煙を上げてくすぶる脳漿、灼熱の蒸気機関、喜多直毅クアルテット

ちょっと体調を崩してしまいました。
僕は忙しくなったり、睡眠リズムが狂ったり、精神的ストレスが重なると頭の中が溶鉱炉のようになってしまう傾向があり、今回もそれです。
焼け焦げたタイヤから出て来るような黒煙が頭蓋骨の中に充満する感じ。
でもここ数日ゆっくり休んだら大分良くなりました。
どうぞご心配なく。

それなのに今度は風邪です…。
あああ。

とはいえ、8/11&12に向けて曲作りをしなければなりません。
寝ているわけにはいかない。

このライヴのテーマは『厳父』。
え〜っとまだ何も出来ていません…(というか、アイディアがとっちらかっていて、断片の構成が出来ていない。)

実はこれまでも本番の一週間くらい前に作曲に取り掛かり、何とか滑り込みセーフで完成させて来ました。
夏休みの宿題を放ったらかしにして遊び呆けて、登校日の前日に泣きながら『夏休みの友』を開く子供のようです。
算数ドリルもやってない、漢字の書き取りもやってない、絵日記もつけてない、自由研究も、工作も、読書感想文も…。
とにかく追い込まれないと取り掛からない子供でした。
でも今は大人ですので、何とか完成させたいと思います!
まさに夏休みの宿題!

喜多クアルテットでは10月に九州にも行きたいと思っており、色々と計画中です。
有名な曲をやるわけでもないし、お客さんにとっては『海のものとも山のものとも分からない』グループです。
但し一度聴いて頂ければ絶対に感動して頂ける、或いは驚いて頂けるコンサートだと思います。
心を鉤爪で引っ掻くような…。

この記事の冒頭にも書いたような、頭蓋骨の中の溶鉱炉、黒煙を上げてくすぶる脳漿、灼熱の蒸気機関。
音楽の底辺にあるのはこのイメージです。


8/11と12、まだお席に余裕がございますので、どうぞお越し下さい!

喜多直毅クアルテット2日連続公演
『厳父』~沈黙と咆哮の音楽ドラマ


2018年8月11日12日喜多直毅クアルテット『厳父』~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~ violin & music喜多直毅/bandoneon北村聡/piano三枝伸太郎/contrabass田辺和弘 @公園通りクラシックス
2018年8月11日12日喜多直毅クアルテット『厳父』~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~
violin & music喜多直毅/bandoneon北村聡/piano三枝伸太郎/contrabass田辺和弘
@公園通りクラシックス

・出演
 喜多直毅(音楽とヴァイオリン)
 北村聡(バンドネオン)
 三枝伸太郎(ピアノ)
 田辺和弘(コントラバス)

・日時:2018年8月11日(土)、8月12日(日)※2日連続公演
    14時30分開場/15時開演
    ※11日、12日ではそれぞれ異なる曲目を演奏いたします。

・会場:公園通りクラシックス(渋谷)
    JR・東京メトロ・東急線・京王井の頭線渋谷駅下車徒歩8分
・入場料:どちらか1日分のご予約¥4,000
    2日連続予約¥7,000(8月11日のご来場時に¥4,000、翌8月12日に¥3,000を申し受けます)
    当日(両日とも)¥4,500
 
●2日連続予約は8月10日までにお願い致します
●8月11日に翌日8月12日のご予約を頂いた場合は¥4,000を申し受けます。
・メールでのお申し込み:violin@nkita.net(喜多)
 メールタイトルは「喜多クアルテット8月予約」、メール本文に「代表者氏名、人数、連絡先電話番号」を
 必ずご記入の上、お申し込みください。
・電話でのお申し込み  Tel:03-6310-8871(公園通りクラシックス)

呪詛—その言葉が示唆するとおりの、音による拘束力。解放ではなく、深い余韻で絡めとる音楽である。あわ立つような優美さと紙一重の無の深淵、劇的な高揚の狭間に介入してくる寂寥のフラッシュバック、歩みを掬う「いま」への爪痕、緻密さの集積が突如豪胆に化ける起爆力、等々。それらを突き詰めれば、聴き手のひとりひとりが内に抱えこむ逃れ得ない風景が見えてくるかもしれない。
文章:伏谷佳代(『JazzTokyo』No.240より抜粋)

【喜多直毅クアルテット】
2011年、ヴァイオリニスト喜多直毅によって結成された四重奏団。演奏される楽曲は全て喜多のオリジナル作品であり、その出自とも言うべきアルゼンチンタンゴからフリージャズ、即興演奏、現代音楽まで、様々な要素を呑み込んで再構築された、比類なき音楽である。ロシア音楽を彷彿とさせる濃厚な旋律と共に、日本の伝統音楽に通ずる“間”の感覚を併せ持った彼らの音楽は、その深い精神性を高く評価されている。
4人のメンバーはそれぞれの楽器における国内屈指のタンゴ奏者と目されつつ、卓越した実力により、ジャンルを超えてシーンの最先端で活躍している。この4人においてこそ実現する超絶なる表現が、聴衆の気魂を揺さぶり“ドゥエンデ(Duende)”を呼び醒ます。


【直近のライヴ】



出演:Hugues Vincent(チェロ)
   喜多直毅(ヴァイオリン)
   MaMaKin(俳句・書)
内容:即興演奏、俳句と書のパフォーマンス

日時:2018年8月5日(日)18:30開場 19:30開演
会場:音や金時(西荻窪)
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020

料金:2,700円+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。

ユーグ・ヴァンサン (Hugues Vincent)
クラシックチェロをデニス・チェレ(Denise Cherret)に師事しながら、ジャズをl'edim 音楽学校(パリ)とモントルイユコンセルバトワールで学び、音楽理論の学位と、中学高 等学校音楽教員資格をパリ第8大学で取得。
インプロヴィゼーションを研修やマスターク ラス(とりわけソフィア・ドマンシッシ(Sophia Domanchich), ディディエ・ルヴァレ( Didier Levallet), ヴァンサン・クルトワー(Vincent Courtois), バール・フィリップ( Barre phillips) で学ぶ。
ジャンルや国境を越えての多岐に渡る活動を通して独自の音世界を会得。ジャズ、現代音楽、インプロヴィゼーションを基軸として世界各国で様々なグループへの参加や舞台音楽、舞踏ダンサーとのコラボレーションを手掛ける。

フランスから頻繁に来日し、もはや僕以上に日本の、否東アジアのインプロシーンに詳しいユーグ・ヴァンサン(チェロ)との即興演奏ライヴです。

音や金時のママキンさんの書と俳句のパフォーマンスも行われます。

皆さんのお越しをお待ちしています!