渡欧してもうすぐ三週間。

ウテさんの家で借りている僕の部屋です。

4/1にドイツ入りして、もうかなり経ちます。
何をして過ごしているのか、ちょっとだけお知らせします。

今暮らしているのはヴッパタールと言う町。
人口34万人。
そんなに大きくありません。
日本人が大勢暮らす商業都市デュッセルドルフや大聖堂で有名なケルンが比較的近いです。
それとピナバウシュヴッパタール舞踏団でも有名な町です。

近所です。こちらはまだ東京の3月上旬並身の肌寒さ。ダウンジャケットがまだ手放せません!

土日を除いて、ほぼ毎日リハーサルをしています。
ヴッパタールの郊外に自閉症の人々が暮らす施設があり、そこがリハ会場。
今回の渡欧のメインの目的は自閉症を題材としたパフォーマンスに参加すること。
四人のダンサー、四人の演奏家で行います。
※パフォーマンスの内容についてはまた後日。

喜多直毅
リハーサル風景。

このメインのプロジェクト以外に、これまでパリで三回、ドイツ国内で二回ライヴを行いました。

どれも楽しかったですが、特に齋藤徹さんとパリ市内のサンメリ教会で行った即興演奏のコンサートは充実していました。
素晴らしい響きのおかげで、まるで自分が音になって飛翔するかの様でした。
実はこの教会では三年前にFrédéric Blondy(pf)と共にレコーディングをしています。

齋藤徹, Tetsu Saitoh, 喜多直毅, Naoki Kita
齋藤徹(contrabass)&喜多直毅(violin)@Église Saint-Merri, Paris

ドイツのケルンとハノーファーでは一昨年来日したSebastian Gramss(cb)とライヴを行いました。
それぞれ地元のミュージシャンとの演奏。

齋藤徹, Tetsu Saitoh, 喜多直毅, Naoki Kita, Nicola Hein, Sebastian Gramss
左から:齋藤徹(cb)、喜多直毅(vln)、Nicola Hein(gt)、Sebastian Gramss(cb)
@Loft Köln
リハーサル風景です。ここでは鬼怒無月さん(gt)リーダーのSalleGaveauでも演奏しました。



リハーサルが続く日々の中、人前で演奏出来ることの喜びを改めて感じました。
そう、ミュージシャンにはライヴが、コンサートが、ギグが必要!
演奏の後は徹さんの血糖値が著しく下がるのでした。
なるほど、ライブには健康効果もあるのです。

さて僕の日々の生活をご紹介します。

朝、泊めて貰っているウテさん(アコーディオン奏者)がパンを買いに行く音で目を覚ます。
色々な種類のパン、チーズ、ハムを食べ、コーヒーを飲んで家を出る。
駅までは徒歩10分ちょっと。
で、駅近くのカフェでまたコーヒーを飲みながら、少しドイツ語の勉強(相変わらず語学は苦手)。
ヴッパタール名物の吊り電車に乗って、リハーサル会場へ行く。

実はウテさんに頼めばリハーサル会場まで車で送ってくれるのですが、僕は敢えて電車を利用しています。
まずこの吊り電車が乗っていて楽しい!
カーブにさしかかると左右に揺れる!
おおお、すげえ!
面白い!

これがヴッパタール名物・吊り電車だ!毎朝これに乗っています。

それと電車に乗って毎日定時に同じ場所に通う事が僕には新鮮なのです。
”通勤通学”している感じが、ずっとフリーランスで仕事をしている僕には嬉しい。
たった二ヶ月弱しかヴッパタールにはいませんが、それでもこうして電車通勤をしていると住人になったみたい。
毎朝ウテさんに車で送ってもらっていたら、この感覚はちょっと薄れます。
だから敢えて電車通勤をしています。

リハーサルは10:00から始まって15:00か16:00まで。
練習の前はダンサー達のウォーミングアップに参加しています。
身体を動かして気持ち良い。
それにしても下半身が固すぎるぞ、俺…。
ダンサーの皆さんの様に足が伸びません。
クラシックバレエの様な動作もあって、ちょっと恥ずかしい。
でもウォーミングアップの後は楽にヴァイオリンを弾けるので、ぜひこれからも参加し続けたいと思っています。

ランチはスタッフが用意してくれたパンを食べます。
テーブルにバターやチーズ、ハム、スモークサーモンが置いてあり、自分でサンドイッチを作る。
果物もお菓子もあります。

リハーサルの後、また吊り電車に乗ってヴッパタールの中心街へ戻り、コーヒーを飲んだり食事をしたり散歩をしたりする。
帰宅してヴァイオリンの練習、又は日本と仕事のメールのやり取り。
そうこうしているうちに夜になり、またパンを食べて寝る。
こんな毎日です。

ヴッパタールでの通勤生活は来月初旬まで続き、中旬からはスイスで旅人になります。

先日、友人に連れて行ってもらったタイ料理屋で食べたグリーンカレー。
東京のタイカレーとかなり違うのですが、ご飯が食べられて嬉しい!
そして手前はガッツリ鴨肉!

コメント