3/16『祈りの音楽』@KID AILACK ART HALL(明大前)cb:齋藤徹、vo:さとうじゅんこ、vln:喜多直毅、dance:Jean Sasportes


うたをさがしてトリオ, 齋藤徹, さとうじゅんこ, 喜多直毅, Jean Sasportes

3/16に演奏するのは祈りの音楽です。
まず会場のキッドアイラックアートホールは響きが良い!
そして齋藤徹さん(cb)と同じく僕もヴァイオリンに裸ガットを張って臨みます。

裸ガットとは?
羊の腸をよって作った弦。
金属製の巻線でコーティングされていない為“裸”と呼ばれます。
サウンドは柔らかく繊細、かつ心地良いノイズ成分を含んでいます。
いかにもオーガニックな響き。
今日では主にバロック・ヴァイオリンに使われている弦です。

ヴァイオリンとコントラバスの豊かな響きに、じゅんこさんの時に優しく、時に輝かしい声が重なり、そしてメロディを歌い上げます。
更にダンスにはピナ・バウシュ・ブッパタル舞踏団でソリストを務めるJean Sasportesさんが参加。
“世界一悲しい顔を持つ男”の異名を持つJeanさん。
われわれとは来日のたび何度も共演していますが、今回は祈りの音楽と共にどんなダンスを見せてくれるでしょう?

さて3/16、僕は再度、コントラバス、歌と共に演奏されるJ.S.Bachの“Chaconne”を弾きます。
現在、ガット弦を張ったヴァイオリンで練習していますが、普通の弦とは全然違う!
まずそっと、柔らかく、滑らかに引く必要があります。
ガット弦はとても反応の良い敏感な弦なので、かなり弓のコントロールが必要とされます。

そして音程が取りにくい!
ま、普通の弦を弾いても僕は音程に自信は無いのですが…(苦笑)。
ガット弦は指先で押さえた感覚が違っていて、ちょっと戸惑っています。

…と、技術的な難しさばかり言っていても仕方がないですよね。
とにかく頑張ります!!!

でも面白いことに、ガット弦で綺麗な音を出そう思いながら弾くと、ホント、バロック・ヴァイオリンの弾き方になるのです!
弓をスーッと滑らせて、余り圧力をかけない感じ。
そしてヴィブラートも上品に。
こうして弾くと本当にバロック・ヴァイオリンのサウンドになって楽しい。
勿論、僕は専門的な弾き方を勉強していないので、余り能書きを垂れるわけにはいきません。
でも僕の様なバロック知らずからしても、自分のサウンドが『おおお!これバロックじゃん!』と思える。
ということで、楽しみながら練習しています。
でも…、どうしても弾けない箇所が幾つかある。
もっと練習しなくては!

しかし、実は普通の弦で弾く“強いChaconne”にも心惹かれます。
壮絶で悲壮感に満ち溢れ、人間臭いロマンティシズムを感じさせるような演奏。
多分、日本人が大好きな“Chaconne”なのではないでしょうか。
僕も勿論好きです、こう言うの。

しかし今回は“祈りの音楽”。
キリスト教的に言えば、“肉”による音楽ではなく“霊”による演奏が出来たらと思います。
そして礼拝での神への捧げ物としての演奏。
神様を賛美し、神様に聴いてもらう音楽(勿論、皆さんにも聴いて頂きたいです)。
僕のように“肉の思い”の多い人間にはちょっと難しそうですが、コンサートの中の一瞬でも良い。
“霊”による祈りの音楽を奏でられれたらと思います。
そしてそう言う音こそが僕、徹さん、じゅんこさん、Jeanさんを繋げ、皆さんの魂に届くのだと思います。

さあ、我々の祈りの音楽を聴きにいらっしゃいませんか?
Jeanさんのダンスも凄く楽しみです!
3/16は是非明大前キッドアイラックアートホールへ!

羊の歌『祈りの音楽』
出演:うたをさがしてトリオ
   齋藤徹(cb)さとうじゅんこ(vo)喜多直毅(vln)
   Jean Sasportes(dance)
日時:2015年3月16日(月)19:30開場 20:00開演
会場:KID AILACK ART HALL(明大前)
   東京都世田谷区松原2-43
   03-3322-5564
料金:予約¥3,000 当日¥3,500
予約:03-3322-5564 arthall@kidailack.co.jp
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