2019年4月11日木曜日

直近の公演:4/11翠川敬基さん(チェロ)と即興デュオ、4/13ヴァイオリンソロ、4/14長浜奈津子さん(女優)と朗読会

週末から日曜日にかけてライヴがあります。

本日はチェロの翠川敬基さんと即興演奏のライヴ。

チェロの翠川敬基さんとは先月、ダンサーの角正之さんと共に三人で即興パフォーマンスを行いました。
実は神戸在住の角正之さんの方がたくさんお客さんを呼んで下さって、東京側の主催者・ホストとしては余り集客が出来ず情けないやら申し訳ないやら。
でもお客さんからは大変好評を頂きました。

普段翠川さんとは短いテーマをモチーフとした即興演奏を行っています。
テーマが即興演奏への滑走路となり、自由に展開、そしてまた元のテーマに着地すると言う形です。
しかし角さんとの即興パフォーマンスでは一時間の即興演奏を行いました。
このデュオでは初めての完全即興だったかも。
翠川さんが賛成してくれたら今日はこんな演奏もして見たいと思います。
テーマとして演奏している翠川さんや富樫雅彦さんのオリジナル曲も魅力的ですので、こちらも演奏いたします。

喜多直毅(ヴァイオリン)翠川敬基(チェロ)
喜多直毅(ヴァイオリン)翠川敬基(チェロ)

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   翠川敬基(チェロ)
内容:即興演奏

日時:2019年4月11日(木)18:30開場/19:30開演
会場:音や金時(西荻窪)
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020

料金:2,500円+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。


今週土曜日はヴァイオリンソロのライヴを行います。
即興演奏の他、フォルクローレのめちゃめちゃ好きな切ないナンバー、アルゼンチンタンゴ、シューベルトの『冬の旅』から一曲演奏したいと思います。
実はヴァイオリン独奏で楽曲を弾くのはそんなに得意ではなく、いつも「ギタリストかピアニスト来てくれー!」と思っていたのですが、最近「人は皆孤独」「一人で生まれて一人で生き一人で死んでいく…」とか考えているのでヴァイオリンソロがピッタリな心境です。

旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
芭蕉

僕は超名盤だと思っているのですが、皆さん、エネスコ演奏によるバッハの無伴奏ソナタとパルティータを聴いた事ありますか?


これを聴いて実に美しく説得力があると感じました。
ヴァイオリンで演奏されるバッハでは、エネスコの録音が最も好きです。
何かこう斜視の人に睨まれている感じがする。
指からダラダラと血が流れている感じもする。
そして『一人で弾いている意味』を感じるのです。

無伴奏ソナタとパルティータは曲によってフーガだったりして、単旋律楽器であるヴァイオリンに対してポリフォニーを要求する。
しかしエネスコの場合、余りポリフォニーを追求した演奏に聴こえず、むしろ一人で立っている有様にこそ価値を置いている気がするのですがどうでしょう?
あ、もちろんポリフォニーを完全無視しているわけではありませんが、その佇まいからして孤高の音楽だと感じます。
(僕には真似の出来ない演奏です。)

喜多直毅(ヴァイオリン)
喜多直毅(ヴァイオリン)

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
内容:即興演奏、その他
日時:2019年4月13日(土)17:00開場/17:30開演
会場:Bagus(高津・溝の口)
   神奈川県川崎市高津区二子5-6-8
   070-5074-8541
   東急田園都市線高津駅下車・徒歩2分
料金:予約¥2,500 当日¥3,000(+ドリンクオーダー)
予約:violin@nkita.net(喜多)
   バグース 070-5074-8541(18:30~24:00)

翌日4/14はいよいよ女優の長浜奈津子さんとの朗読ユニット・おとがたりで啄木の短歌と“ローマ字日記”を元にした作品を上演します。
昨日もリハーサルをしたのですが、稽古を重ねれば重ねるほど啄木の姿が浮かび上がってきます。
短歌の数々は割とランダムに配置してみたのですが、ローマ字日記と響き合って複雑なエコーが作り出されました。
もちろん難解なものではなく、一首一首、そして彼の文章の一つ一つが情趣に富んでいます。

彼は様々なエピソードに事欠かなく、例えば世話してくれた人の恩を仇で返すようなことをしたり、家族(特に奥さん)をほったらかしにして女遊びや浮気を繰り返したりしている。
文学の才能はめちゃめちゃあるのですが、人間としては“困った人”なのです。
甘ったれでもあり、未熟でもあり、社会人としての常識に欠ける。
よく言えば自分に正直な人、悪く言えばエゴイストです。

普通、こう言う人は友人にも仕事仲間にも嫌われて見放されます。
社会的制裁と言っても良く、孤立へと追いやられます。
そんな彼が『一握の砂』や『悲しき玩具』で孤独や悲しみを歌い、ローマ字日記では他人をディスりながらも漆黒の葛藤を書き綴っている。
彼に酷い目に遭わされたり、ディスられた人には、彼の言葉たちを読んでどんな風に思ったか気になるところです。

悲しい、辛い、死んでしまいたい。
こんなネガティヴワードが頻出する歌集・日記を読んでいて思うのは、彼が“欠け”や“破れ”を多く持つ人間だったからこそ、その欠如からまるで雨漏りの様に悲しい言葉たちが滴って来たのではないかということです。
破れた障子の穴から吹き込む冷たい風の様に、狂おしいほどの望郷の念が胸に渦巻く。
ひび割れたグラスに酒を注いでも、“我”や“利己心”は満たされず、常に乾く。
これらは努力とか頑張りで何とかなる次元の問題ではなく、もっと人間の本質というべきものだと思います。
多かれ少なかれ、人は誰でも破れや欠けを持っている。
啄木はそこに悩み、苦しみ、葛藤し…、同時に大きく感覚を開いて言葉たちを掴み取っていたのではないでしょうか。

実は僕は『啄木はこうして短い人生を精一杯駆け抜けたのです』とか『困った人物だったけど多くの人に愛されました』、とか言う評伝があまり好きではありません。
何だかそこで終わってしまう気がするのです。
もちろん『クズ野郎でした』みたいなまとめも嫌いです。
比類なき才能の人、それは確実。
でも天才歌人という呼称だけでも足りない気がする。
一体彼を何と呼べば良いのでしょう?
そうです、『啄木といふ奴』です。

『啄木といふ奴 ~A Guy called Takuboku~』

啄木といふ奴 A GUY CALLED TAKUBOKU 2019年4月14日@茶会記 長浜奈津子(朗読)喜多直毅(ヴァイオリン)
啄木といふ奴 A GUY CALLED TAKUBOKU
2019年4月14日@茶会記
長浜奈津子(朗読)喜多直毅(ヴァイオリン)

出演:おとがたり
   長浜奈津子(朗読・歌)
   喜多直毅(ヴァイオリン)
内容:石川啄木作品の朗読、歌とヴァイオリンの演奏

日時:2019年4月14日(日)13:30開場/14:00開演
会場:喫茶茶会記(四谷三丁目)
   東京都新宿区大京町2-4 1F
   03-3351-7904

料金:予約¥3,700/当日¥4,200(共にワンドリンクオーダー)
ご予約・お問い合わせ:
   violin@nkita.net(喜多)
   nappy_malena@yahoo.co.jp(長浜)

※小学生以下のお子様はご入場頂けない場合がございます。

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