2019年7月15日月曜日

来週水曜日(7/24水)は喜多直毅クアルテット『青春の立像』!!!

喜多直毅クアルテット
喜多直毅(作曲・ヴァイオリン)北村聡(バンドネオン)三枝伸太郎(ピアノ)田辺和弘(コントラバス)

危うく『青春の蹉跌』と書くところでした。
違います、『青春の立像』です。

いきなりですが、人間の身体に胸郭ってありますよね?
僕にはこれが鳥籠に見える。



この中に人は一羽の鳥を飼っており、強い思いや願いを抱く度、鳥籠の中で暴れ騒ぐ。
そして胸を突き破って外に飛び立とうとする。
この鳥の持つエネルギーを青春と呼びたいのです。
とてもとても強いエネルギーです。

皆さん、カラスを間近で見た事がありますか?
案外大きいですよね。
嘴も大きく、鋭く、強そう。
そして声も間近で聞くと思いの外大きくて驚く。

いつだったか怪我をしたカラスが道で踠いていて、バサバサと羽ばたきをしていました。
ごめんなさい、動物病院へは連れて行きませんでした。
正直、気持ち悪いと思ってしまいました。
でもその羽ばたきの異常なまでの強さは今でも強く印象に残っています。

人間は胸郭の中に、この強い羽と大きな鳴き声を持った鳥を飼っている。
大半の人がこの鳥を無事に飼い慣らして生きていく。
エネルギーを建設的でポジティブな方向に向け、他者と睦み合い、自己実現を叶えていく。

でもそれが出来ない人たちもいて、彼らは胸の中の鳥同様、悲鳴を上げたり暴れたりする。
暗いエネルギーが暴発し、時に雑踏に車で突っ込んで人をナイフで刺したりもする。
警官から拳銃を奪い、罪なき人を撃つ。
またある人たちは鳥籠から羽ばたくことが出来ず、長い間、閉ざされた日々を送る。
鳥籠の中は掃除されず、腐り果てた餌や糞でいっぱいなのです。

負のエネルギー・鬱屈としたエネルギーこそ、僕が音楽にしたいものです。
それは何故か?
問題があると思うからです。
この問題が気になって仕方がない。
この問題は音楽でどうにか出来るわけではない。
しかし問題がある限り、僕はそれを看過できず、やっぱり音楽を通して触れてみたい。

僕は別にルポライターでもドキュメンタリー作家でもなく、評論家でも犯罪心理学者でもない。
文学の人間でもない。
ただのヴァイオリン奏者に過ぎないのだから、何もこんな問題に題材を得なくても良いのです。

しかし自分の胸郭にも、もがく鳥がおり、それは今尚胸を突き破らんばかりに暴れている。
このエネルギーは何だろう?
もう50歳も目前となり、この歳で“青春”と自分の居場所を呼ぶのも恥ずかしいことだと了解しています。
しかし相変わらず挫折や失敗や他者との諍いを繰り返しても学ぶことのない僕は、未だに愚かな鳥を胸郭に秘めているのだと思っています。
だがこの鳥の声からメロディを、羽ばたきからリズムを得ることが僕にとっての音楽の作り方です。

本当はこの作り方は良くありません。
音楽をエゴで満たしてしまうから。
そして自分自身をも不健康にするからです。
しかしこんな作り方しか出来ない…。
(ここから先はキリスト教の領域。)

青春とはもがくエネルギー。
青春とはのたうつ力。
青春とは喉から血が出るほどの叫び。
青春とは閉ざされた内面に充満する黒い煙。
決して若さのことだけではない、鳥籠の中の有様・行為・思考。
青春、それは傷ついて血を流すこと。
社会で”生”から遠く“死”に近い人々が世を藪睨みをする、その眼力の強さ。

今まで何度も喜多カルテットの公演を行ってきました。
毎回異なるテーマを掲げて。
しかし僕が音楽でやりたい事、それは結局一つなのです。
毎回視点を変えるだけ。
曲調が変わっても描きたいものは一つ。
それはやっぱり”人間”なのです。

◉7/24夜 喜多直毅クアルテット『青春の立像』 ~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~(永福町)

喜多直毅クアルテット『青春の立像』~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~ 喜多直毅(作曲・ヴァイオリン)北村聡(バンドネオン)三枝伸太郎(ピアノ)田辺和弘(コントラバス) 2019年7月24日@sonorium
喜多直毅クアルテット『青春の立像』~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~
喜多直毅(作曲・ヴァイオリン)北村聡(バンドネオン)三枝伸太郎(ピアノ)田辺和弘(コントラバス)
2019年7月24日@sonorium

出演:喜多直毅クアルテット
   喜多直毅(作曲とヴァイオリン)
   北村聡(バンドネオン)
   三枝伸太郎(ピアノ)
   田辺和弘(コントラバス)
内容:喜多直毅オリジナル作品

技巧・楽曲構造・感情の発露の全面にわたり、大きな振れ幅をもつのが魅力のユニットであるが、同等な存在感をみせつけるのは、音楽の増幅の狭間から覗く現実感たっぷりのざらついたテクスチュアである。楽器と肉体との接合の在り様か。「いぶし銀」という単語も近くて遠い。ノイズとも異なる。プリペアド奏法やそれらが生む掠れや軋みや沈黙、さまざまな様式の諸要素をはらみつつ、感情面では喜怒哀楽が同期する。苦悩や贖罪意識、希望がないまぜに膨れ上がる。ハードなドライヴ感ではあるが、何かに突き動かされて前進せずにはおれないような逼迫感に貫かれる。
文章:伏谷佳代
JazzTokyo #12019年7月24日喜多直毅クアルテット@ソノリウム公演069 3/3 喜多直毅クァルテット二日連続公演『詩篇』ー沈黙と咆哮の音楽ドラマー』

日時:7月24日(水)19:00開場 19:30開演
会場:ソノリウム(永福町)
   168-0063 東京都杉並区和泉3-53-16 
   TEL 03-6768-3000
   京王井の頭線 永福町駅下車(北口) 徒歩7分 
   東京メトロ丸の内分岐線 方南町駅下車 徒歩10分

料金:予約¥4,000/当日¥4,500

ご予約/お問い合わせ
◾︎メール:violin@nkita.net
※メールタイトルは「喜多直毅クアルテット7/24予約」、メール本文に《代表者氏名》《人数》《連絡先電話番号》を 必ずご記入の上、お申し込み下さい。

◉ ご予約に際しての注意事項
・ご予約の締め切りは公演前日7月23日深夜24:00までとさせて頂きます。
・10歳以下のお子様のご入場はお断りする場合がございます。

主催・企画制作:喜多直毅
制作アシスタント:山本悦子
フライヤーデザイン:山田真介

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