昨日は喜多直毅ヴァイオリンソロリサイタル。7/24は喜多直毅クアルテット@ソノリウムです!!!
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2019年6月27日 喜多直毅ヴァイオリンソロリサイタル @永福町sonorium |
昨日(というか一昨日)は永福町のソノリウムにてヴァイオリンソロリサイタルを行いました。
多くの方にお越しいただきまして本当に有難うございました!
準備が本当に大変なリサイタルでした。
普段四人で演奏している曲を一人で弾こうというわけですから編曲にも時間がかかりました。
ヴァイオリンの限界を思い知ると共に、限界があるからこそ出来ることを考える機会となりました。
またヴァイオリンが本来持つ良さとは何か、強みとは何かについても編曲をしながら考えました。
一番頭を悩ませたのがやはり和声・コードの問題です。
僕は普段からメロディ単体で成り立つ曲作りをしておらず、和声の力学に大いに頼った転調を繰り返したり、かなり分厚い和音の堆積を用いて作曲をしています。
アラブ音楽のような線的かつ音階に基づいた音楽ではありません。
ヴァイオリンのみで自分の曲を演奏しようと決めた時、和音を鳴らしながら演奏したり或いはメロディととも和声進行を提示しつつ弾き進めることがこんなに難しいと愕然としました。
(予め想定はしていたけれど、それ以上でした。)
振り返ると、一番問題となったのは、実は僕がお客さんの耳を信じていなかったことではないかと思っています。
単旋律を奏でた時、お客さんの耳がそこに和声を聴き取るのかどうか、そこに信頼することが出来なかった。
そして僕自身がメロディの強さを信じられなかったのではないか?
或いは和声がそこまで僕の曲の重要なファクターなのか?
単旋律でもそこには音色や間合いといったものが存在し、それだけで十分に説得力があるのではないか?
そこを吟味してかかるべきだったのかも知れません。
こんなに苦労をして何とかヴァイオリンで和声進行を作り出せるように編曲したにも関わらず、一番お客さんに届いたのはシンプルな歌っぽいメロディだったようです。
とは言え、今回のリサイタルを通して自分に出来ること・出来ないことが良く分かりました。
ちょっと反省文っぽくなってしまいましたが、とても楽しかったのも事実です。
自分一人で全てを演奏する大変さはあるものの、自分一人でデザインした演奏会。
ワクワクしないはずがない。
そしてリサイタルを終えて『まだまだこんなもんじゃない』とも思いました。
もっとナイフで刺しえぐるようなヴァイオリンでなくては。
もっと幽玄で、もっと慰めに満ちたヴァイオリンでもありたい。
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2019年6月27日 喜多直毅ヴァイオリンソロリサイタル @永福町sonorium |
僕にとって、ソロリサイタルは曲を用意して練習して人前で演奏してそれで終わり、というものではありません。
もっと長いスパンで考えて作り込んでいくものだと思っています。
テーマをさらに明確にし、自分が何を言いたいのかを更にクリアにし、一時間の舞台作品に出来たらと思います。
今回は普通のコンサートのように数曲を並べて演奏しましたが、一時間という長尺の一曲を聴いて頂くのが理想のあり方です。
ホント、まだまだ序の口。
今回お越しくださった方々には是非末長くお付き合いいただければ幸いです。
また今回お越しになれなかった方にも次回は是非聴きにいらして頂きたいと思います。
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2019年6月27日 喜多直毅ヴァイオリンソロリサイタル @永福町sonorium |
さて次は7/24の喜多直毅クアルテットのコンサートです。
こちらも昨日と同じ会場、永福町のソノリウムで行います。
今回のコンサートタイトルは『青春の立像』としました。
最近のクアルテットの曲は重くシリアスな作風でしたが、もう少しギラリと輝くような曲を作れたらと思います。
どこへ向かうのか分からない熱情、失敗と挫折に満ちた時代、有刺鉄線の向こう側の未来。
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2019年7月24日 喜多直毅クアルテット『青春の立像』~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~ 喜多直毅(作曲・ヴァイオリン)北村聡(バンドネオン)三枝伸太郎(ピアノ)田辺和弘(コントラバス) @永福町sonorium |
喜多直毅クアルテット『青春の立像』 ~沈黙と咆哮の音楽ドラマ~
出演:喜多直毅クアルテット
喜多直毅(作曲とヴァイオリン)
北村聡(バンドネオン)
三枝伸太郎(ピアノ)
田辺和弘(コントラバス)
内容:喜多直毅オリジナル作品
技巧・楽曲構造・感情の発露の全面にわたり、大きな振れ幅をもつのが魅力のユニットであるが、同等な存在感をみせつけるのは、音楽の増幅の狭間から覗く現実感たっぷりのざらついたテクスチュアである。楽器と肉体との接合の在り様か。「いぶし銀」という単語も近くて遠い。ノイズとも異なる。プリペアド奏法やそれらが生む掠れや軋みや沈黙、さまざまな様式の諸要素をはらみつつ、感情面では喜怒哀楽が同期する。苦悩や贖罪意識、希望がないまぜに膨れ上がる。ハードなドライヴ感ではあるが、何かに突き動かされて前進せずにはおれないような逼迫感に貫かれる。
文章:伏谷佳代
JazzTokyo #12019年7月24日喜多直毅クアルテット@ソノリウム公演069 3/3 喜多直毅クァルテット二日連続公演『詩篇』ー沈黙と咆哮の音楽ドラマー』
日時:7月24日(水)19:00開場 19:30開演
会場:ソノリウム(永福町)
168-0063 東京都杉並区和泉3-53-16
TEL 03-6768-3000
京王井の頭線 永福町駅下車(北口) 徒歩7分
東京メトロ丸の内分岐線 方南町駅下車 徒歩10分
料金:予約¥4,000/当日¥4,500
ご予約/お問い合わせ
◾︎メール:violin@nkita.net
※メールタイトルは「喜多直毅クアルテット7/24予約」、メール本文に《代表者氏名》《人数》《連絡先電話番号》を 必ずご記入の上、お申し込み下さい。
◉ ご予約に際しての注意事項
・ご予約の締め切りは公演前日7月23日深夜24:00までとさせて頂きます。
・10歳以下のお子様のご入場はお断りする場合がございます。
主催・企画制作:喜多直毅
制作アシスタント:山本悦子
フライヤーデザイン:山田真介
是非お誘い合わせの上、お出かけください!
どうぞ宜しくお願いします!
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