演奏後記、お知らせ等

ジャン・サスポータス、矢萩竜太郎、喜多直毅
左から:喜多、矢萩竜太郎(ダンサー)、Jean Sasportes(ダンサー、振付家)
いずるば(田園調布)で行われた“ジャンさん体操”のワークショップに参加してきました。

皆さん、こんにちは。
いよいよ10月に入り、朝夕日増しに涼しくなって来ましたね。
いかがお過ごしでしょうか?

僕は先月下旬風邪をひき、酷い目にあいました。
今はもう治ったのですが、しかしその後もイマイチ体調が良くない。
・怠い
・眠い
・手足が浮腫む
・首から背中にかけて凝り
こんな症状が続いており、外出もちょっとしんどい。
何とか演奏の仕事はしていますが、家でやる様な事務作業や作編曲は手付かず。
ベッドに横になってダラダラグダグダ。
こんな自分を責め苛む日々です。

もともと低気圧症候群っぽくて、天気が不安定だと明らかに自律神経がおかしくなるのです。
耳が塞がった様になり、目眩がする。
でも最近の東京は天気良いですよね。
もう気圧のせいには出来ません。
取り敢えず人様から頂いた“にんにく卵黄エキス”を飲んで凌ぎたいと思います。

こんな毎日ではありますが、ちょっと嬉しい内面の変化があります。
それは花が美しいと思える様になった事です。

いや、前から花は綺麗だと思っていましたよ。
でも最近は心からそう思う。
そして花が咲いていると嬉しくなる。
何でしょうね、この変化は。
歳をとったのでしょうか。

前にコントラバス奏者の齋藤徹さんがブログに『花を愛でる様になったら男も終わり』と書いていらっしゃいました。
これは確か徹さんが庭のある家に引っ越した頃の記事だったと思います。
庭に花を植えられる様になって、それが思いの外嬉しく楽しかったと言う意味で書いていらしたのだと記憶しています。
文脈からしてちょっと自嘲気味でもありました。
その時僕には余りピンと来なかった花のある暮らしとその喜び、今は少し理解出来る様な気がします。
でもまだ分かるには早過ぎますよね(笑)。
もう僕は終わってしまうのでしょうか???


さてさて、出来るだけこまめに書こうと思っているこのブログの更新も、体調が悪くて滞りがち。
でも今日は比較的体調も良いので、近所のファミレスにノートパソコン持って来ました。
少しずつですが演奏後記+お知らせを書いてまいります。

先月も様々な演奏を行いました。
初共演の元井美智子さん(箏)とのライヴ、楽しかったです!
第一部は即興演奏、第二部は他の方の作曲作品を演奏しました。
第二部では有名な『六段』を演奏したのですが、箏のパートをヴァイオリンで弾かせて頂き元井さんがそれに即興的に加わる感じ。
六段をヴァイオリンで!
何だか長年の夢が叶った様で嬉しかったです(単純な俺)。

喜多直毅(ヴァイオリン)元井美智子(箏)
喜多直毅(ヴァイオリン)元井美智子(箏)
2017年9月2日@inF(大泉学園)

元井美智子さん仕様の十三弦。
この日は生田流・山田流それぞれの箏を持って来て下さいました。

お越し下さったお客様からも再演を希望する声をたくさん頂きました。
僕も楽しかったので、また一緒に演奏することにしました!

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   元井美智子(箏)
内容:即興演奏等
日時:2018年1月27日(土)14:30開場/15:00開演
会場:音や金時(西荻窪)
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020
料金:2,500円+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。

ちょっと先のライヴですが、是非是非多くの方に聴きにお越し頂きたいです。
宜しくお願いします!


中旬には女優の長浜奈津子さんとの朗読会がありました。
読まれた作品は永井荷風の『濹東綺譚』と坂口安吾の『桜の森の満開の下』。
僕自身、この朗読会の為に初めて読み、二つとも心から気に入りました。

長浜奈津子(朗読)喜多直毅(ヴァイオリン)
長浜奈津子(朗読)喜多直毅(ヴァイオリン)
2017年9月16日@LadyJane(下北沢)

しかし!実は本番は結構大変だったのです!
何がってヴァイオリンの音量調整!

会場はそれほど広くないのですが、奈津子さんはマイクを使いました。
余り大声で読む様な作品ではなく、囁くシーンも多いので。
僕はマイクなし。

まず、デカい音で弾いて、奈津子さんの朗読を殺したくない。
作品中には結構古い言葉や言い回しが登場するので、お客さんには声を聴き取って欲しい。
囁き声で話すシーンもある。
どんなに盛り上がる場面でも、声をかき消すほどの音量で弾いてはいけないと思いました。
加えて、女声とかぶらない音域で音楽を奏でたい。
こうなると終始かなり小さな音で奏でなければならないのですが、かといって音楽の存在感が全くゼロになっても良くない。

とにかく色々な事に注意しながら弾いた結果、全編を通してヴァイオリンが本当に小さな音量になってしまいました。
これで良かったのかなぁ…。
僕としては何だか未解決のまま終わってしまった気がします。
会場の店主や聴きに来ていたアシスタントには『もっと大きな音で弾いても良いみたい』と言われたのですが、結局分かりません。
奈津子さんの朗読が素晴らしかっただけに、ちょっと勿体無かったなぁ。

でも来て下さった方には楽しんで頂けた様だったので、まずは良かったです。
ただ朗読とのコラボの際の音量問題は解決しておかないと何だか悔しい。
基本的に小さな音量で弾くとしても、何かもっと良いアプローチがあるのではないか???
という事で、奈津子さんとはもう一度場所を変えて朗読会を行うことにしました。
今度の会場は代々木の松本弦楽器です。

出演:長浜奈津子(朗読)
   喜多直毅(ヴァイオリン)
内容:永井荷風『濹東綺譚』の朗読、他(変更の場合あり)
日時:2017年12月16日(土)18:00開場/18:30開演
会場:松本弦楽器(代々木)
   東京都渋谷区千駄ヶ谷5-28-10
   ドルミ第二御苑804号室
   03-3352-9892(場所の問い合わせのみ受け付け)
料金:予約3,000円/当日3,500円
ご予約・お問い合わせ:violin@nkita.net(喜多)
※12名様限定です。ご予約はお早めに!
※お申し込みの際は《代表者氏名》《人数》《連絡先電話番号》を必ずお書き下さい。
※18:30でメインエントランスの鍵が閉まります。遅刻にご注意下さい。

内容は現在考え中。
『濹東綺譚』の他、別な作家の短編小説を朗読するか、或いは外国の詩になるか…?
言葉と声とヴァイオリンの織りなす物語、どうぞお楽しみに!


朗読会の翌週は歌のグループ二つ。

まず、さがゆきさん(vo/gt)と翠川敬基さん(vc)と共に演奏を重ねているファド化計画。
さがさんは酷い風邪にかかり、前日までは声を出すのがやっとと言う様な状態だったそうですが見事に回復、この日の歌は実に素晴らしかったです。
普段に増して説得力があった様に感じました。
ご本人曰く、風邪のおかげで喉や身体の新しい使い方を発見出来たとのこと。
確かに病気から気づきを与えられることってありますよね〜。
この日は台風が東京に接近中で天気も余り良くなかったにも関わらず、多くのお客様にお越し頂きました。
有難うございました!

ファド化計画 左から:翠川敬基(vc)、喜多直毅(vln)、さがゆき(vo/gt)
ファド化計画
左から:翠川敬基(vc)、喜多直毅(vln)、さがゆき(vo/gt)
奥:伊藤修作(エル・チョクロ店主)
2017年9月17日@雑司が谷TangoBarエル・チョクロ

次回のライヴも決まっております。
今度はファド化計画、もう一つのホームグランド・inF(大泉学園)で演奏させて頂きます。

出演:ファド化計画
   vocal+guitar:さがゆき/violin:喜多直毅/cello:翠川敬基
内容:ファド、ブラジル音楽、昭和歌謡、オリジナル楽曲
日時:2017年10月26日(木)19:00開場/20:00開演
会場:inF(大泉学園)
   東京都練馬区東大泉3-4-19津田ビル3F
   03-3925-6967
料金:¥3,000+オーダー
ご予約&お問い合わせ:
   03-3925-6967
   in-f.sato@nifty.ne.jp

どうぞ宜しくお願いします!


そしてもう一つの歌のグループは松本泰子さん(vo)、長谷川友二さん(gt)、和田啓さん(perc)と共に活動しているウタウタ。
それぞれのオリジナルソングをレパートリーにしています。
僕は先日新しい歌を作って歌ってもらったばかりですが、泰子さんからはもう次の宿題が出ています。
“元気の良い歌”が欲しい!とのこと。
もともと元気のない人間なので、これは難しい課題…。
でもとにかくどんな歌でも次回までに一曲作ってお披露目出来たらと思います!
頑張るぜい!

ウタウタ 左から:喜多直毅(vln)和田啓(perc)長谷川友二(gt)松本泰子(vo)
ウタウタ
左から:喜多直毅(vln)和田啓(perc)長谷川友二(gt)松本泰子(vo)
2017年9月21日@音や金時(西荻窪)

出演:ウタウタ
   松本泰子(vocal)
   喜多直毅(violin)
   長谷川友二(guitar)
   和田啓(percussion)
内容:メンバーそれぞれのオリジナルソング
日時:2017年11月14日(火)18:30開場 19:30開演
会場:音や金時(西荻窪)
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020
料金:2,700円+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。


最後に歌関連の話題をもう一つ。

実は先月、他のライヴで久しぶりにカルメン・マキさんにお会いしました。
もう何年ぶりかなぁ。
だいぶ前に作った『有難き不幸せ』と言う歌があるのですが、今でもライヴで歌って下さっているそうです。
実に感激!嬉しい!

この曲をマキさんにお渡ししてから何年も経ちました。
今ではすっかり“マキさんの歌”になっているに違いありません。
今度一観客として聴きに行かせて頂きたいと思っています。
作った本人が描いた世界・描きたかった情景、それとはまた別のものが見えたりするんだろうなぁ…。
素晴らしいですね。

コメント