今週水曜日4/4は元井美智子さん(箏)とデュオです!@西荻窪・音や金時

violin:喜多直毅/箏:元井美智子 2018年1月27日@西荻窪・音や金時
前回のライヴ。
violin:喜多直毅/箏:元井美智子
2018年1月27日@西荻窪・音や金時
撮影・藤巻賢氏

今週水曜日(4/4)に行うライヴです。
このデュオではこれまで即興と楽曲を半々で演奏して来ましたが、今回は全て即興演奏でお届けします。

伝統的な箏曲から現代音楽・即興演奏・ジャズ等、様々な分野で大活躍の元井美智子。
やはり即興演奏や日本伝統音楽奏者・ダンサーとのコラボレーションに意欲的に取り組み続けるヴァイオリニスト・喜多直毅。
和洋が交差し混じり合う弦の音楽。

出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   元井美智子(箏)
内容:即興演奏

日時:2018年4月4日(水)18:30開場/19:30開演
会場:音や金時(西荻窪)
   http://www2.u-netsurf.ne.jp/~otokin/
   東京都杉並区西荻北2-2-14喜志コーポB1
   03-5382-2020

料金:2,500円+オーダー
予約:必要ありません。そのままお越し下さい。

箏:元井美智子
箏:元井美智子
2018年1月27日@西荻窪・音や金時
撮影・藤巻賢氏

これまで何度か共演させて頂いている元井さん。
音楽に対して真摯であり謙虚であり。
その姿勢には尊敬の念を抱きます。

箏の演奏はホント『凛』という言葉が似合う。
よく「凜とした佇まい」と言いますが、元井さんの奏でる音にはそれを感じます。

violin:喜多直毅
violin:喜多直毅
2018年1月27日@西荻窪・音や金時
撮影・藤巻賢氏

そしてヴァイオリン。
先日も能楽の方々との公演を主催させて頂きましたが、ヴァイオリンに関してとても気になっていることがあります。

ヴァイオリンって世界中に伝播した楽器です。
ヨーロッパのクラシック音楽、ロマの音楽、アイリッシュ・ミュージック。
北米ではブルーグラス、中南米ではマリアッチ、アルゼンチンタンゴはもちろん、フォルクローレでも頻繁に使われていると最近笹久保伸さん(gt)に聞きました。
またブラジル北部でもヴァイオリンに良く似た形の楽器(名前忘れた)が使われています。
最近はジャズやロックでも沢山使われています。

非西欧圏のアラブ世界やインドではもう花形楽器の一つと言って良く、現地の奏法と歌い方でしっくりとその音楽文化に溶け込んでいます。
またインドネシアにはクロンチョンがある。

このようにヴァイオリンはその土地土地の人々によって愛され、それこそ身近な家財道具のように使われて来たのでは無いかと思います。
普段は壁に吊るされて、宴の際に取り出され、その国の言語で歌い皆んなを楽しませる。
音程が自由、指使いや構え方が自由。
だからどんな音楽にもフィットしやすい。
そんな楽器ではないかと思います。
 
ところが!
東アジアの伝統音楽にはヴァイオリンは存在しない。
否、ヴァイオリンと原理的には同じ、擦弦楽器・弓奏楽器は存在します。
中国の二胡、モンゴルの馬頭琴、韓国のヘーグム、日本にも三味線のような形の胡弓があります。
中央アジアや南アジアにも伝統的な擦弦楽器が存在します。
でも”ヴァイオリン”は無い。

で、ここでちょっと想像が膨らむのです。
もしヴァイオリンが鎌倉時代や室町時代なんかに遥か西洋から伝来していたら、日本人はどんな風にこの楽器を奏でただろう、と。
もしかしたら能や雅楽やその他の音楽に普通に使われるようになっていたかも知れない。
こんなことを考えると楽しくて仕方がありません。

とはいえ、僕自身まだまだ日本の伝統音楽に関しては不勉強。
先日の能楽公演の後も鼓の久田先生に、「詞章が腹に入ってないとダメだよ」と言われたばかりです…。

でも勉強と経験を重ねて、いつか『ジャパニーズ・ヴァイオリン』的なものを確立できたらと思います。
面白そうでしょ?

日本の伝統音楽に取り組んでいる方々との演奏は、実に刺激になります。
元井さんとのライヴもその一つ。
試行錯誤はまだまだ続きますが、それでも明後日のライヴでも良い演奏をお届けしたいと思います。

皆さん、どうぞお越し下さい!

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