ドイツに到着!ダンス公演『MeinSchloss~私の城~』リハーサルが始まりました!

『Mein Schloss ~私の城~』公演会場“Haus der Jugend Barmen/LCB”ドイツ・ヴッパタール市

今デュッセルドルフです!
やっと到着!
一昨日ドイツ入りし、これから一ヶ月間こちらで様々な活動に参加します。

昨日からはダンス公演『Mein Schloss ~私の城~』の会場リハーサル。
本日も夕方からリハーサル、明日と明後日は本番です。

2017年4月24日『Mein Schloss ~私の城~』劇場リハーサル風景@Haus der Jugend Barmen/LCB

《公演詳細》

『Mein Schloss ~私の城~』
公演紹介(ドイツ語)


振り付け:Jean Laurent Sasportes
音楽:齋藤徹

出演:《ダンス》
   Chrystel Guillebeaud
   Kenji Takag
   皆藤千香子
   深堀絵梨
   《音楽》
   Ute Völker(accordion)
   Wolfgang Suchner(trumpet, tuba)
   喜多直毅(violin)
   齋藤徹(contrabass)

日時:2017年4月26日(水)・27日(木)
   20:00開演
会場:Haus der Jugend Barmen / LCB
   Geschwister-Scholl-Platz
   42275 Wuppertal
   +49 202 5636444

料金:Abendkasse 18 Euro/15 Euro
   予約 15 Euro/12 Euro + VVK-Gebühr Ticketverkauf über Haus der Jugend Barmen und wuppertal-live.de
   
主催:Autismus Wuppertal/Düsseldorf-Bergisches Land e.V., Jean Laurent Sasportes, Stephanie Roos-Zech
助成:国際交流基金 The Japan Foundation




この公演の内容がどう言ったものか、ちょっとご説明。
(国際交流基金の助成申請の為に僕が書いた文章です。このブログに掲載するにあたり、ちょっと訂正してあります。)

《本公演に至る経緯》

10年に亘って共演を重ねて来たコントラバス奏者の齋藤徹と舞踏家・振付家のジャン・サスポータス(元ピナ・バウシュ舞踏団ソリスト)は、共に国内外に於いて障がい者との交流を深めて来ました(ダウン症・聾・盲・小児マヒ・自閉症などの表現者との公演およびワークショップの実施)。
この活動の集大成として、2016年5月、二人の合作とも言える音楽とダンスによる作品『私の城〜Mein Schloss〜』がドイツ・ヴッパタールにて初演され、大成功をおさめました。
本作品は自閉症の人々の身体感覚やその独特な世界観に着想を得ていますが、単なる障がい者の物語ではなく、人間全体に関わる深いテーマを持つ重要な作品として、人々に強いインパクトと感銘を与えました。
公演会場にはダンスファンや評論家のみならず、障がいを持つ当事者、家族、研究者が集い、終演後のロビーで熱く感動を語り合いました。
その後、すぐさま再演を希望する声が起こり、わずか一年後の2017年4月にオリジナルメンバーによる公演が実現する運びとなりました。

dance:Chrystel Guillebeaud(昨年の公演より)

dance:深堀絵梨(昨年の公演より)

dance:皆藤千香子/violin:喜多直毅(昨年の公演より)

《公演の内容》

自閉症に対する研究が進む中、“自閉症スペクトラム”と言う分類が新たに注目されるようになって来ました。
これまで認知されていたような重度の症状以外に、“健常者”とされる人々の中にも生きづらさを抱える人が多く存在し、それが自閉症から起因するものではないかと考えられるようになりました。
自閉症によって自分自身対世界との断絶が生まれ、患者達は激しい苦悩と孤独に苛まれながら人生を生きる事となります。

この作品では、自閉症の人々が持つ苦悩を“私たち”一人一人が抱えている(かも知れない)問題として見つめ直す事、彼らの持つ困難さが実は自分自身の中にも、そして隣人の中にもあるのではないかと問うてみる事が大切にされています。

パフォーマンス中、ダンサーたちによって、幾度となく自閉症患者達に特徴的な振る舞いや仕草が現れます。
そして台詞を伴うシーンでは言語コミュニケーションの不全が描かれています。
しかしこの作品は自閉症の特異性を描いて終わるのではありません。
悶え、震え、叫び、通じない会話。
これらは我々が時に直面する外界との軋轢や葛藤へとつながって行きます。
こうして自閉症をテーマにしていながら、誰にとっても共通の問題を描いて強く訴えかける作品となっています。

また『健常者や現代社会の方にこそ実は不自然さや不健康さがあるのではないか』と言う視点に切り替えて、改めて自閉症の人々について考える時、今を生きるヒントや改めるべき事を彼らから学ぶ事が出来るかも知れません。
一般的に“障がい”、“不全”、“異常”と呼ばれ、ネガティヴに捉えてしまいがちな様態に対して、どう向き合うか…。
本当にそれらは忌むべきものでしかないのか。
肯定的に受け入れ、そこから何かを学び、明日を生きる為の知恵とする事は出来ないか。
そんな問いと願いが込められた作品と言えるとも思います。

前回の公演(2016年4月)の反響の大きさから、今回は更に多くの人々にこの作品を見て頂けると考えて間違いありません。
自閉症に対する理解の浸透はもとより、公演を通して一人一人がどう生きるかと言う大きなテーマを投げかけたいと思います。

劇場ロビーに沢山貼ってあるポスター

さてこの公演のリハーサルは既に今月中旬から行われていました(僕は日本での仕事の都合で昨日の会場リハから参加)。
会場はブッパタール市内の自閉症施設。
昨年の公演のリハーサルも同じ場所で行われました。

時々施設で暮らす方々がリハーサルを見に来たりするのですが、音に対する反応が素晴らしい。
音楽に合わせて踊ったり、歌ったり。
音を出している楽器を触りに来たり。
確かにチューバとかコントラバスって、触ってみたくなりますよね。
“音そのもの”に触れる感じがする。

リハーサル会場はヴッパタール市の自閉症施設。去年は入所者の皆さんにミニコンサートを楽しんで頂きました!

昨日のリハーサルでは軽いランスルー(通し稽古)を行いましたが、少しずつ去年の感覚を取り戻しつつあります。
でもリハは今夜の後一回を残すのみで、明日はもう本番!
頑張りたいと思います!


さて友人からリクエストがあったので、ドイツの食べ物の写真も載せておきたいと思います。
良かったらご覧ください。
今後も度々載せていきます。

到着したその晩にトルコ料理・ドネルテラー。
そぎ切りした羊肉、サラダ、この下にはライス(ピラフっぽい)が敷き詰められている。
ヨーグルトソースと辛いソースをたっぷりかけてもらいました。
美味すぎる!

カリーヴルスト。
あ〜〜〜、やっぱりこれだよなぁ、カレー味万歳!
ぶつ切りハーブ入りソーセージにカレーソース、付け合わせはフライドポテト。
カレー粉をどっさりかけました。

リハーサル前の腹ごしらえです。またカリーヴルストを食える幸せ…。

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