演奏後期:ルトヴィート・カンタさん(vc)とのデュオ。そして今年も有難うございました!

喜多直毅(ヴァイオリン)深堀絵梨(ダンス) 2018年5月30日・即興パフォーマンス@MAGAZIN, Gladbeck(ドイツ)
喜多直毅(ヴァイオリン)深堀絵梨(ダンス)
2018年5月30日・即興パフォーマンス@MAGAZIN, Gladbeck(ドイツ)

2018年も間も無く終わろうとしています。
は〜〜〜、本当に色んなことがあった一年でした。
ヨーロッパに行ったなぁ、パリでの演奏楽しかったなぁ。

齋藤徹(コントラバス)喜多直毅(ヴァイオリン) Harald Kimmig(ヴァイオリン)Sebastian Gramss(コントラバス) 2018年6月1日@Galarie Linda Treiber(ドイツ)
左から:齋藤徹(コントラバス)喜多直毅(ヴァイオリン)
Harald Kimmig(ヴァイオリン)Sebastian Gramss(コントラバス)
2018年6月1日@Galarie Linda Treiber(ドイツ)

喜多直毅(Violin)Florian Walter(Sax) 2018年6月6日/Bohum, Germany
喜多直毅(Violin)Florian Walter(Sax)
2018年6月6日/Bohum, Germany

そうそうシチリアにも行った。
最高のバカンスでした(自慢)。

シチリアのシラクーザ・オルティージャ島の中心部

それとSebastian Gramss(contrabass)とHarald Kimmig(violin)、二人のドイツ人演奏家と共にツアーをしました。
大変だったけど、でも良い経験になりました。
多くの方のサポートによって実現したツアー。
ご協力下さった方々には心からお礼を申し上げたいと思います。

Harald Kimmig(ヴァイオリン)喜多直毅(ヴァイオリン)久田舜一郎(小鼓)松本泰子(歌) 黒田京子(ピアノ)Sebastian Gramss(コントラバス) 2018年11月14日@ドイツ文化会館ホール
左から:Harald Kimmig(ヴァイオリン)喜多直毅(ヴァイオリン)久田舜一郎(小鼓)松本泰子(歌)
黒田京子(ピアノ)Sebastian Gramss(コントラバス)
2018年11月14日@ドイツ文化会館ホール

3月には関西から久田舜一郎さん(能楽小鼓)と角正之さん(ダンス)をお招きし、さらに大島輝久さん(謡)にもご出演頂いて『葵上』を上演しました。
ネット上にはないのですが、久田先生から送って頂いた後援会誌にレビューが載せられており、評論家の方がとても褒めて下さっていました。
好評を頂いて大変励みになりました。

喜多直毅クアルテットでは初めて九州にお邪魔しました。
一箇所のみの演奏でしたが、それでも地元のお客さんに初めて聴いていただけたことが何より嬉しいです。
客席の反応も良く、やはりこのグループの音楽には潜在的な力があると確信した次第です。
もちろん演奏を聴いて頂いているわけですし、メンバーの技術は凄い。
しかしその“演奏”や“技術”を超えて、しかも“音楽”をも超えたものをやりたいと思っています。
音楽であることさえ忘れる、みたいな感じ。

喜多直毅クアルテット『文豪』:vln喜多直毅/bn北村聡/pf三枝伸太郎/cb田辺和弘 2018年10月28日@公園通りクラシックス
喜多直毅クアルテット『文豪』:vln喜多直毅/bn北村聡/pf三枝伸太郎/cb田辺和弘
2018年10月28日@公園通りクラシックス

しかし、こういうことはまず僕が普段のライヴで出来ていなくてはとも思います。
拡大すれば、普段僕がどんな生活をするかってことも重要なのでしょう。
来年からは朝4:30に起床、風呂場で水を被り、床の拭き掃除をし、その後ご飯・メザシ・沢庵…みたいな朝食を摂る。
その後は座禅です。
こんな生活をしたいと思います(一日で挫折しそう)。

さて先日12月21日は元・アンサンブル金沢の首席チェロ奏者・ルドヴィート・カンタさんと、松本弦楽器にてライヴを行いました。

2018年12月21日・喜多直毅(ヴァイオリン)ルドヴィート・カンタ(チェロ)@松本弦楽器

2018年12月21日・喜多直毅(ヴァイオリン)ルドヴィート・カンタ(チェロ)@松本弦楽器

カンタさんはスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団で第一ソリストとして演奏を行なったのち、日本に移り住み、それ以来ずっと金沢を中心に日本各地で演奏活動をなさっています。

ちなみに僕はスロヴァキアが大好きでこれまで二回訪れています。
これがスロヴァキアを好きになったきっかけのドキュメンタリードラマです。
映像に何度かスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団や若い指揮者が登場しますが、カンタさん、ほとんどの人を知っているそうです。
そしてその人たちの多くがすでに他界しているのだとか…。



様々な賞も受賞していらして、何だか一緒に演奏させて頂くのも恐縮だったのですが、今回は共演のほかに編曲もさせて頂きました。
フォルクローレやヘンリー・マンシーニの映画音楽など。
ヴァイオリンとチェロの2声でハーモニーの縛りのある曲を編曲するのは大変といえば大変、しかしそこが面白いところでもあります。

今回は厚みを付けたい&ハーモニーを強調したい部分はそれぞれダブルストップ(重音)を多用しました。
しかし今考えると、ユニゾンの強さをもう少し利用すれば良かったと思うのです。
どうもハーモニーやコード進行を提示することに気を取られてしまい、旋律がコード進行を内包していることに気が回らなかったりする。
結果スコアに負担をかけ過ぎた気もします。
カンタさんの音色と歌い回しは、小手先のアレンジなんかをはるかに凌駕しているのです。
もっと歌いやすい線的な旋律でも良かったかも知れません。
とはいえ、なかなか面白い演奏が出来たと思います。

このデュオ、もう一度東京でやりたいと思っています。
もっと身体に楽譜が入って、そしてお互いの音を聴き合える状態まで高めて…、そして水に浮かべた船のように音楽が走り出すと良いですね。
次に演奏するとしたらいつ頃かなぁ、カンタさんは金沢に住んでいらっしゃるのでそう簡単にはリハーサルが出来ません。
でも2019年のどこかでもう一度ご一緒させて頂きたいです!

今回はそれぞれのソロもプログラムに入れました。
カンタさんはもちろんバッハのチェロ無伴奏組曲を演奏。
生命感に溢れ、目の前にダンスが見えるような見事なバッハでした!

さて去年に引き続き、今年もまた雑司ヶ谷エル・チョクロにて田中信正さん(ピアノ)とクリスマスライヴ。
土曜日と祝日の間の日曜日だったのでお客さんの入りが心配されました、開けたらビックリ、満員でした!
この日は第一部に普通にライヴでやっているような曲目を演奏。
二人ではじめてやったのはシャンソンの『暗い日曜日』。
それ以外はこれまでにも演奏したことのある曲です。

2018年12月23日喜多直毅(ヴァイオリン)田中信正(ピアノ) クリスマススペシャルライヴ@雑司ヶ谷エル・チョクロ
2018年12月23日喜多直毅(ヴァイオリン)田中信正(ピアノ)
クリスマススペシャルライヴ@雑司ヶ谷エル・チョクロ

第二部はクリスマスソング特集。
アンダーソンの『そりすべり』やスノーマンの挿入歌『Walking in The Air』、愉快な『ひいらぎかざろう』を演奏。
そして客席にキャンドルを灯し、お客さんたちとテゼ共同体の賛美歌を合唱しました。


今年は二年目で、また昨年と同じことをやったら飽きられるかなぁと思いましたが、案外そうでもなく。
しかし去年もやったミニスカサンタのコスプレは男性のお客さんには大不評でした(全く構いません)。
でも女性からは『可愛い〜!』と言っていただけたので良かったです。
来年もやると思います、多分…。


ちなみに言っときますけど、このコスプレ、僕が自分から進んでやっているわけではありません。
エル・チョクロのオーナーの希望に応えているだけです。

あああ、もうすぐ2018年が終わってしまう。
実はこれ、盛岡へ向かう新幹線の車内で書いているのです。

盛岡に間も無く到着するのでその前に年明けのライヴのお知らせを。

【1/5・大泉学園】
出演:喜多直毅(ヴァイオリン)
   翠川敬基(チェロ)
   マクイーン時田深山(箏)
内容:即興演奏
日時:2019年1月5日(土)18:00開場/19:00開演
会場:inF(大泉学園)
   東京都練馬区東大泉3-4-19津田ビル3F
   03-3925-6967
料金:¥3,500+オーダー
ご予約&お問い合わせ:
   03-3925-6967
   in-f.sato@nifty.ne.jp

喜多直毅(ヴァイオリン)翠川敬基(チェロ)マクイーン時田深山(箏)
喜多直毅(ヴァイオリン)翠川敬基(チェロ)マクイーン時田深山(箏)
写真は2018年11月22日、大泉学園inFで撮影。

新年に最もふさわしい楽器、箏。
それを狙ったわけではないのですが、新年初の演奏がこのトリオとなりました。
素晴らしいコンビネーション、そして立ち現れる美しい世界を是非お聴き頂きたいと思っております。

それでは皆さん、今年一年有難うございました!
良いお年をお迎え下さい!

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