◉9月20日(日)喜多直毅(vn)翠川敬基(vc)四谷三丁目・茶会記/◉9月20日(日)さがゆき(vo,gt)喜多直毅(vn)茶会記/◉10月4日(日)喜多直毅ヴァイオリンソロ@木内ギャラリー(市川)

喜多直毅
本文とは関係ありません。

7月中旬の黒田京子さん(pf)との東北ツアー、そして7/30と31の喜多直毅クアルテットの間に行われた二つのライヴについて書きたいと思います(宣伝も兼ねて)。

実は喜多クアルテットの曲目の検討や宣伝・動員の事で色々と悩んでいたのですが、この二つのライヴではそれらを忘れて音楽を楽しむことが出来ました。
ひょっとしたら何か気がかりな事があった方が音楽の演奏に集中できるのかもしれません。

7月26日(日)に行われた翠川敬基さん(vc)リーダーの緑化計画のライヴ。
メンバーの早川岳晴さん(bs)、石塚俊明さん(dr)とは実に二年ぶりの演奏でした。

緑化計画, 翠川敬基, 喜多直毅, 早川岳晴, 石塚俊明
緑化計画
石塚俊明(dr)喜多直毅(vln)早川岳晴(bs)翠川敬基(vc)
※写真はかな〜り前のものです。

このグループでは翠川さんの楽曲がカタパルトとなり、後は四者が自由に飛び立って即興演奏を行います。
そう!
まさに『アムロ、行きまーーーーす!!!!!』ってな感じです!


しかし翠川さんの楽曲はカタパルトとは言え、それだけで充分美しい。
そして楽しい。
導入の楽曲部分と即興部分が同じ色合いで進行することもあれば、全く違うムードに変化していくこともあります。
この点が面白い。

緑化計画はアルバム“bisque”をリリースして以来、それまでのマンスリー活動を休止しています。
現在は年に約一回の活動。
寂しいっすよね…。
僕としては月イチは無理でももう少し頻繁にやりたいところ。
皆さん、どうぞ翠川さんにもっと緑化計画の演奏をするように頼んで下さい!!!
翠川さんへの嘆願書をお願いします!

さて緑化計画ではありませんが、翠川敬基さんとのデュオが9月20日(日)、喫茶茶会記(四谷三丁目)にて予定されています。
このライヴ、僕のCDジャケットやフライヤーデザインでお馴染みの山田真介(yamashin)さんの個展開催期間中に行われるもの。
翠川さんとは1時間弱(通常のライヴのワンステージ分)、演奏させて頂きます。
当日は山田真介さんの作品をいくつもご覧頂けますし、山田さんと僕のトークセッションも行われます。
トークの内容は音楽とデザインの関係について。
演奏と共にお楽しみ下さい!

yamasin exhibition "People at our volcano"




歌い手は歌を唄い
詩人たちは詩を綴り
演奏家は楽器を奏で
絵描きは筆をとり
小説家や写真家はその光景を収める
そして背中を押されるように
人々は隊列に加わる

でも忘れっぽい私たち
ジャンヌダルクが飛び上がったのを目撃したけども
あれはいつのことだったか・・・

背を背けちゃいられない
声を押し殺しちゃいられない
眼を閉じたままではいられない
踊らされてるだけではいられない
黙っちゃままではいられない

隊列に加わらずも
声を上げずとも
拳を振り上げずとも
いま、ここから出来ること
始めないことには始まらない

(文章:山田真介)

yamasin 
アーティスト/グラフィック・デザイナー。1970年京都生まれ。炙り出し(レモン汁)を用いたドローイング作品を制作し、定期的に個展を開催。グループ展(ギャラリーポポタム、現代ハイツなど)にも多数参加。グラフィック・デザイナーとして音楽関係、書籍を中心にデザインしている。これまで関わったアーティストは黒田京子、喜多直毅、浜田真理子、谷川賢作、一噌幸弘、三宅伸治、sakana、山本精一、Lovejoy、他多数。
http://yamasing.tumblr.com/

個展開催期間:2015年9月20(日)〜27日(日)
15時〜23時30分
※会場はお店ですのでオーダーをお願いします。20時半以降はBARチャージ500円が掛かります。

お問い合わせ
sakaiki@modalbeats.com
ymsgoo@gmail.com

喫茶茶会記
160-0015 新宿区大京町2-4 1F
TEL 03-3351-7904

◉関連イベント
「Boy at his volcano」
喜多直毅(violin)  翠川敬基(cello)


翠川敬基, 喜多直毅
翠川敬基(vc)喜多直毅(vln)

9月20日(日) 開場14:30/開演15:00
料金:¥2500(1ドリンク付き)
1部トーク:喜多直毅、yamasin(artist)
2部ライブ:喜多直毅(violin)、翠川敬基(cello) 

1部はデザイナーyamasin(g)が手掛けてきた喜多直毅さんのフライヤーやCDのデザインから、喜多さんの持つイメージと音楽の関係性を紐解きたいと思います。
2部はヴァイオリンとチェロによる演奏。お二人のオリジナル楽曲や即興演奏をお送りします。

そして実は!
このイベントの直ぐ後にさがゆきさん(vo&gt)が予定されています!
スケジュールの都合により同日開催となりました。
全く別のライヴですので、料金は別途申し受けます。
出来ましたら両方にご参加頂けますと嬉しいです!

2015年9月20日(日)19:00開場 19:30開演
出演:さがゆき(vo&gt)喜多直毅(vln)


喜多直毅, さがゆき
喜多直毅(vln)さがゆき(vo&gt)

場所:喫茶茶会記(四谷三丁目)
   〒160-0015 新宿区大京町2-4 1F
   TEL 03-3351-7904
   料金:予約3,000円 当日3,500円
ご予約・お問い合わせ:
   sakaiki@modalbeats.com
   03-3351-7904

演奏内容はブラジル音楽やラテン音楽、中村八大作品、それぞれのオリジナルが曲を予定しています。
情緒たっぷりにお届けする大人の音楽…。
どうぞお楽しみに!


さて7月29日(水)は横濱エアジンにて“うたをさがしてトリオ”のライヴでした。
このトリオではリーダーの齋藤徹さん(contrabass)、さとうじゅんこさん(うた)と共に演奏活動を行っています。

うたをさがしてトリオ, 齋藤徹, 喜多直毅, さとうじゅんこ
うたをさがしてトリオ
齋藤徹(cb)喜多直毅(vln)さとうじゅんこ(vo)

うたをさがしてトリオ, 齋藤徹, 喜多直毅, さとうじゅんこ
アンコール曲を用意しておらずステージで選ぶ!

これまでは徹さんのオリジナル楽曲、ブラジル音楽等を中心に演奏して来ましたが、この日はバッハ!
しかも僕としては大緊張のシャコンヌを演奏する予定でした!

トリオヴァージョンのシャコンヌは、実は昨年の12月、今年の2月に演奏していますが、僕としては決して満足の行くものではありませんでした…。
殊に2月の演奏では直前に弦が切れたりして凄い演奏(悪い意味で)をお聴かせしました。
ソロでも演奏しておりますが、直前に肩当てを外した構え方に変えた為、演奏中に楽器が滑り落ちてきて大変な事に…。

斯様に僕にとってシャコンヌは半ばトラウマとなっていますが、しかしこの日のシャコンヌは今までで最も安定した走行だったのではないかと思います。
音楽ですから安定が全てではありません。
しかし僕にとって次のステップへ行けるのではないか?と言う希望に繋がるシャコンヌでした。

『ヘタクソだし上手くならないしもう止める』
『どうせ恥をかくだけだから弾かない』
そう思った事が何度もあります。
客席の反応が悪かったりもする。
そうするとやっぱりめげるし、諦めて投げ出したくなる。

でも…、少しずつでも上手くなりたいんだなぁ。
シャコンヌってそれ程取り組みがいがある曲だし、一生付き合いたい作品なんですよ。
※他のヴァイオリン曲に対してはここまで思いません。

常に鞄に入れてあるポケット聖書みたいな感じ。
付箋が沢山貼ってあったり、アンダーラインや書き込みがいっぱいある。
ページの端がめくれ上がっている。
破れた部分がテープで直してある。

ちょっと格好を付けた言い方をすれば、自分の人生の全てが記されている音楽なんです、シャコンヌって。
そしてその時々の生き方が演奏となって現れる音楽です。
同時に一曲の中に人間の一生が描かれているような気がする。
こんな深い内容を持つ独奏曲、他の楽器にはないでしょ?(優越感)
ヴァイオリニストで良かった!

以前は『俺のシャコンヌを弾いてやるぜ!』なんて思っていたのですが、今は少し違います。
余り力まずにゆっくりと伸びやかに弾きたいなぁ。
そして過剰な感情表現は避けて。
その方が聴く人のイマジネーションを掻き立てるような気がします。
そしていつか裸ガット弦で鄙びたシャコンヌを…、なんて思っています。

ということで、今度のシャコンヌはヴァイオリン独奏でお届けします!
シャコンヌの他にピアソラのタンゴエチュードも演奏予定!

喜多直毅無伴奏ヴァイオリン演奏会
即興演奏、Chaconne(J.S.Bach)、Tango Etude(A.Piazzolla)、他

日時:2015年10月4日(日)14:30開場 15:00開演 16:20終演予定
   休憩を挟んで30分程度の演奏を二回行います。
会場:木内ギャラリー

   
   千葉県市川市真間4-11-4
   TEL 047-371-4916
   ※最寄り駅:京成線・国府台駅
料金:2,000円(一般)1,000円(学生)
ご予約・お問い合わせ:
   tokunaga.las@tmd.ac.jp or 080-3023-4336(徳永)

ちなみにピアソラのタンゴエチュードは一番を演奏するつもりですが、少々編曲しようと思っています。
皆さん、どうぞ宜しくお願いします!